ウクライナ戦争の行くいは未だ不透明だが、ウクライナは善戦していると言えるでしょう。最終的には勝利すると確信します。欧米諸国の援助もあるが最終的にはウクライナ国民の決意の固さが勝利に結びつくと思われます。今後の見通しを占うのに参考になる歴史上の出来事はベトナム戦争だと思います。
北ベトナムは中国やソ連(現ロシア)の援助があったとは言え、米軍は空軍による空爆を含め北側より遥かに強大な軍事力を投入したが勝てなかった。何故か?それは政府や軍首脳部のみならず、一般大衆の決意と結束力の違いであった。当時南のサイゴン政府は腐敗しており、清貧に甘んずることなく贅沢三昧であり、米国地上軍も決死の覚悟とは程遠く、前線に発電機や冷蔵庫を持ち込んで冷えたビールを飲むのを楽しみにしており、戦う意義を強く意識することはなかった。ウクライナに送り込まれているロシア軍の殆どは、神聖なロシアの領土を守る戦いとは思っていない。ソ連時代の東欧諸国はロシアの支配下にあるべしとのプーチンの夢想的な願望であり、独りよがりと言っても言い過ぎではないでしょう。
第二次世界戦争以降、戦争に対する国際世論は大きな変化を遂げていることに注目すべきです。昔はチンギスカンの率いるモンゴル軍は、兵士のみならずその家族を、老若男女を問わず、皆殺しを平気で行い、第二次戦争ではナチスドイツは民族浄化の名目で、イスラエルのみならず一般大衆の虐殺も平気で行った。太平洋戦争では米軍は平気で日本の殆どの都市への無差別攻撃(空爆)を敢行し、広島と長崎には原爆まで投下した。昭和二十年日本の降伏した年には小学校一年生だった私も、防空頭巾をかぶって登校し、学校では上級生に守られながら学校近くの林(平地林)への避難訓練として小走りで駆けていったことも何度もあった。現在の世界的な共通認識ではロシアや中国を含めて、斯様な無差別攻撃による一般大衆の殺傷は犯罪行為としている。そこでウクライナでの民間のアパートなどへの攻撃は、「これらはロシア軍のものではなく、ウクライナ側が同国内のロシア人居住地を攻撃したものだと」と見え透いた嘘を重ねている。
日本にとって心配なのは、ほとんどの日本人は防衛意識を持っていないことです。不愉快ながら国内での米軍知基地を許容しているのだから、米軍が守ってくれるはずと勝手に思い込んでいる。尖閣諸島等中国では、自国領であると認識しており、従い毎日の如く艦船を周遊させ、日本から防衛していると認識している。同島内部に明らかな日本の拠点づくりを急がないと(無人気象観測所でも良い)、南ア諸島に軍事空港を建設した如く、中国が侵略を敢行しないとは限らない。台湾との間での紛争や中国国内で共産党政権に対する批判、反対運動が発生し、それが激化した場合には、対外的に緊張する場面を演出し、国内の結束力を回復しようとするのは明白でしょう。竹島が韓国に実効支配され、北方領土がロシアに占領されているにも拘わらず、日本は何ら実効ある対策を採り得ていないことも中国だって出来ると思わせています。

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