工場での生産では、Man(人)、 Machine(機械設備)、 Material(原材料)、 Method  (方法、工程管理)の4Mが重要と、多くの企業では教育しておられよう。
これ等は正に大変重要なので、次の諸点がどの程度まで深く、広く徹底しているか点検してみて下さい。
☆ 人の要素:中国では新たな仕事(作業)が、必要になると多くの中国人幹部は新たな専任の担当者を採用又は配置を求める傾向にあります。日本の役所が仕事の増加した際に採用しようとする傾向に類似していると思われる。此処で重要なのが、作業者の多機能化です。類似の仕事は極力同一人物に兼務させることです。この点が日本国内の工場と較べて人的生産性を低くしている大きな原因です。中国人は東洋文明の生みの親であるから、日本人が出来ることは、君達も出来るとして教育するのが肝要です。
☆ 遊休設備はどう措置されているか、点検が必要です。廃棄するのか、生産増強の必要時には、何時でも応えられるよう整備されているか、場合によっては改造して使用することも必要でしょう。一般に中国人幹部は遊休設備への関心が薄いものです。 此処で必要なのは、設備購入時供給先との間で、設備保証契約を必ず締結することです。大きな設備では、保障期間支払を保留する「保証金条項」(この条項については、中国での長年の経験があるので、希望者には見本を提供します)を必ず入れることです。保障期間切れた設備に関しては、社内の設備管理部門と使用部門との間で、「設備保養、修理協定」を結ばせておき、いざと言う時に、誰の責任かはっきりさせて置くことです。
☆ 原材料(補助材料や予備部品を含め)も長年、デッドストックになっている場合が、往々にしてあります。最低限1年以上在庫のものは、必ずリストアップして置き、半年に一回程度は点検させ、その結果を報告させた上で、必要な指導をして指示を下しましょう。日常放置しておくと、廃品同様の価格で売却処理となってしまいます。
☆ 工程管理は、指示した通り実行させるのが基本ではあるが、それだけでは不十分です。大いに末端の作業員を含めて関係者に創意工夫させて、改善向上させていくことが 重要です。創意工夫賞を設けて物心両面で表彰すると共に、更に実行賞も設けて、単位 時間当たりの成果や歩留向上に対しても表彰して下さい。
以上実態調査しても、問題ないことを祈ります。
柳沢経歴 http://www.nakatsu-bc.co.jp/komon/komon-2.html
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