最近日本、中国双方で従来なかったようなことが報道された。中国では和服を着た若い女性が批判された。日本の女性が中国式服装をしたところで、批判されるようなことはまず起こり得ない。日本共産党党員(ジャーナリストでもある松竹信幸氏)が著書で党首公選を主張したところ、批判内容ではなく外部から批判したこと自体が問題にされ党から除名となった。以上の2件は小さいニュースの様にも見えるが、共産主義を信奉する政党は偏狭であることを示している。建前では民主主義を信奉していると言うが、やはり反民主主義としか言いようがない。尚、中国式服装と言うのは女性の場合、元々は満州族の民族衣装であったが、19世紀中ごろ上海のイギリス人がスカート部分のスリット(乗馬に便利なようにスリットがあったのが、本来のもの)を深くしたのが、流行し定着したもの。最近になって中国で多数を占める漢民族が古代に着用した女性服が復活し始めている由。この服装は和服の原型になったもので、唐時代等古代の題材のドラマに登場する女性の服装と思えば間違いない。和服との大きな違いは、薄手のひらひらした生地によるズボンを合わせて着用するところであります。
 共産主義の本質は、政党と言うよりむしろ新興宗教の教義の如きものであり、率直に言えば時代遅れであります。現代はマルクス・エンゲルスやレーニン、毛沢東等が認識していた資本主義など存在せず(中国では市場経済と言うが)、必要と認めれば社会主義、共産主義良いところを自由に取り込んでいるので、自由資本主義と言った方が良いくらい。問題は偏狭で、専制主義的な共産党が中国では政権を握り、日本では政治活動が許されていることです。民主主義の唯一の弱点はポピュリズム(衆愚主義とも言う)に走り易いことで、身近な問題や目先の問題に関心が集まりがちなのが一般大衆で、それに迎合すると長期的国家戦略や安全保障問題がおろそかになると言うことです。安全保障問題等軽視していれば中国にとっては好都合ですが、日本共産党が言うように日米安保をなくして、万一の時には国民総出で対処するというが、日頃から体制と連携を強固にして訓練も重ねていなければ、安全保障体制にはならないでしょう。中国には沖縄県も本来、琉球であり中国傘下の王国で、日本の一部ではないと主張する人達も少なからず居ると言うことです。
現実問題として、台湾に軍事侵攻することを否定しないと公言している習近平国家主席は2027年までに実行しようとしているとの情報もあります。そんな時尖閣諸島等が危機に瀕するのは火を見るより明らかでしょう。台湾は歴史上一度だって中国共産党の支配下にあったことはなく、台湾問題で最重要なことは台湾の平和と繁栄が維持されることで、どんなに強調してもし過ぎることはないでしょう。政治を動かす政党は、どんな政党であれ、党員以外にも影響を与える存在だけに、批判や討論の様子が外部からも見えて、国民の選択に寄与できる存在かどうかが重要です。又民主主義は主権在民、多数決の原則が厳守されるべきであり、支持率が少数なら謙虚に振る舞い、多数派に対して説教するような態度はあるべきでなく、一方多数派も少数派に対して一定の配慮はすべきでしょう。
 安全保障問題については、以前中国の日本の歴史を研究している人の「平安時代の日本は平和ボケしていたが、武士の台頭が鎌倉幕府と言う軍事政権を成立させ、江戸幕府成立まで軍事的抗争が続いたが、次には江戸時代が平和ボケの時代となり、明治時代になると、欧米への恐怖心と対抗から軍事大国となった。日本は両極端になり易い国なので、安全保障をアメリカに依存しているからと言って看過できない」との見方は、軍事偏重はだめなら平和ボケも駄目だとの指摘として忘れ得ぬものになっている。

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