私の居住地、さいたま市には毎月のように「地域のニュース」として自党の宣伝と政権批判を主要内容としているパンフレットを郵便受けに投函して来る共産党市議会議員(発行者名義は党の後援会となっているが)がいます。本人も関係者も気付いていないようだが、多数派により擁立されている政権に対して、自分達こそ大多数の人々の代弁者であるが如き事実誤認を延々と継続している。選挙で選ばれた政権を批判する自由はあるが、同時に自分達を支持する人達は少数派であるとの謙虚さや、多数派を尊重する気風がなければ、民主主義の擁護者ではないが、この政党の教条的体質が何時まで経っても、少数派に留めていることを認識していない。その他、この政党の大きな問題点を下記整理して、このテーマは終わりにしたい。
1、    外交も国防問題も周辺国など外部の情況を考慮されるべきで、外部状況を無視して何十年経っても不変で良いわけがないことは、誰にでも分かりそうなものだが、中国、朝鮮半島の南北政府やロシアの懸念される動向に対してはほとんど批判せず、同盟国である米国の動きに対しては、何かと批判的に過剰反応する。やはり社会主義は正義であるかの如き
観念に縛られているのか、それとも「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」なのか?
2、    民主主義の唯一の欠点は、ポピュリズム(衆愚主義)と言い、往々にして大衆は国全体や長期的な問題には関心が薄くなりがちで、身近な利害関係への関心が強く、それが政策に反映し易いことであるが、共産党はこの欠点の増長に注力している。
3、    民主集中制と云う、独裁主義につながる制度を今尚堅持しており、彼等の言う民主主義は本物ではない。ナチスドイツは何百万と云うユダヤ人大量虐殺で歴史に悪名を残したが、正式党名は「国家社会主義ドイツ労働者党」と言い、左派勢力が提唱する「社会主義」類似であったことはあまり知られていない。一方旧ソ連時代のスターリンは一千万以上の人々を死に追いやり、中国の毛沢東は大躍進政策の誤り等で2-3,000万人死亡させたと言われているが、反対派の弾圧など当然政治的原因も含まれていよう。一方戦前の日本の軍国主義は非難されて然るべきであるが、五族協和(日本、朝鮮、モンゴル、満州、漢民族)を提唱しており、孫文から毛沢東へと続いた五族協和(日本と朝鮮が抜けてチベットとウイグル族が入る)類似のものだったが、日本共産党には是認する意向はなさそうだ。
4、    中国やベトナムが政治経済の半分とも言える経済面で市場経済制度を採用し、経済面で大きな成果を上げているが、経済活動は公的な制度よりも民間に任せた方が成果も大きく一般大衆からも歓迎されているが、この面で日本共産党も評価しているとの話は聞いたことがない。ソ連東欧諸国が不十分ながらも民主化の道に歩みを進めていることに、肯定的評価があるかどうか疑問である。
5、    最大の問題は、民主集中制であり、党上層部の固定化につながり、万一政権を獲ると独裁政権に繋がることも教訓とはされていないようである。
 「権力は腐敗し易く、仕事や収入の保障は人をして怠惰にさせ易く、人の欲望には限度がなく、人には性善説、性悪説いずれの要素もあり、人により時により程度の差があるのみである」との定理とも言い得る事情を考慮され、日本共産党が根本的改革をされ、生まれ変わるのを望むのはやはり無理だろうか?

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