平成の御代の大晦日も今日が最後となった。中国で年越しの方々も多いと察しますが、今は昔と異なり日本食レストランや日本食材店も多く、食の問題では困らないでしょう。私が初めて訪中駐在した1965年には北京では王府井東側に「和風」と云う畳部屋もある料亭、上海では南京東路の南側に「日式火鍋」と云う看板を掲げたすき焼き屋があったのみであった。然し1965年の大晦日や翌日の元旦は上海の和平飯店北楼に宿泊していたが、ホテルのレストランで年越しそばやお雑煮が出され感激したものである。又1997年の大晦日は武漢に居たが、武昌地区の武珞路北側にある宝通禅寺では除夜の鐘を撞かせてくれ、感激したものである。10年前は大連開発区に居たが、童牛嶺頂上近くの展望台にある梵鐘はお金を取られたが、撞かせてくれた。ずっと前大晦日に蘇州の寒山寺に行ったことがあるが、手前の橋のところで通行止めとなっており、日本からの旅行団の為の貸し切り状態になっていた。中国のお寺に中国人は入れず、日本人など外国人専用になっているのに遭遇し、不愉快な思いをしたこともあるが、今はどうであろうか?!

 ところで、米中貿易戦争と言われている米中関係や米朝関係について、マスコミでは何かと論じられているが、日本的な性急さと期待感をベースに論じている様に思える。
商社マンとして北京に駐在していた昔から、「我々日本人と中国人は、笑顔で握手し、友好、友好と言いながら、足では蹴っ飛ばしあっている様だね!」とよく言われたものである。アメリカのトランプ大統領の言動を観察すると、この様な中国人、朝鮮人特有の使い分けへの理解が欠如しているとしか思えない。電話でのやり取りを含め、会談直後はご機嫌であるが、相手側より示された内容をそのまま真に受けて、時間が経つと理解していた情況と実態が異なることに気付き、怒り出すという有様である。
特に「 外国企業に対する技術移転の強要禁止などに関する法整備」と「知的財産権侵害に対する懲戒強化」に就いては、仮に法令上の整備が進展しても、その運用面では文字通りの成果は期待薄となるであろう。中国人の本音は、「古代文明で中国が優位にあったころ、海外の使節団や留学生(僧侶を含め)に対して、無償で進んだ文化、技術を伝授した。
現代文明では中国は未だ発展途上国であり、先進国は無償で中国が必要とする知識や技術を提供するのは当然である」との思いが強い。更に法律は建前であり、適用の強弱はその時の事情次第であるとの慣例が横行しているのが実態である。以前技術交流(実は自社製品の技術説明会)を大々的に実施した時、中国科学技術委員会から関係するメーカーや商社をまとめて、北京の前門外にある全聚徳烤鴨店(北京ダック)で接待されたが、「本日は、皆さんに本場の北京ダックをご馳走するだけでなく、その製造過程を包み隠さずご披露する為、食事の前に料理の準備している現場にご案内しましょう。何でも見て質問して下さい。全てお答えします。明日からの技術交流では、xxxはノウハウとか社外秘とか言わずに中国側の質問には全て答えて下さい」と言われたものである。
 反対に中国独自の技術に対しては、それが重要技術である場合は、中国人が対外的に披露したりすると、「国家機密漏洩罪」に抵触したとして罰されるし、外国人がその技術を知った場合には「スパイ罪」で厳罰に処されることになります。

 最後に来る平成31年が皆様にとり良き年になります様お祈り申し上げます。

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