年末予約商戦が始まりました。

スーパー、百貨店の状況を見る中で規模は例年並みですが、

中味は例年以上にグレードアップしており、単価もアップして来たと感じています。

世界経済は収縮し、国内においても更に金融緩和をしようとの中で

消費者の財布は緩むのでしょうか。


小売業の3~8月期決算は震災後の特殊要因を含め総じて好調でした。

小売トップの方々は今後の見方を強気と慎重派と2分しているようです。

・強気派のコンビニ・大手スーパー

・慎重派の食品スーパー・百貨店というところでしょうか


日経DI調査(日経が四半期ごとに消費関連企業にアンケート調査)では

10月の業況判断指数は前回の7月を上回る-16となり2期連続で改善傾向と報道。

その内容は客数は7ポイント、売上は9ポイント改善し回復基調を示すと報道。

又、今後3カ月後予想も-15と改善傾向だが、

上昇巾は小さく震災前に近い傾向に落ち着いていると分析。


海外の報道で年末商戦に影響を受けそうなニュースは

・米国のクリスマス、年末商戦は前年よりも低い2~3%台の伸びと予想。

昨年の伸びは前期比5.2%増であったが、今年は財政緊縮・株価のダウンを受け、

特に高額所得層の心理が悪化していると報じられた。

その意味でウォルマートやターゲットのようなDSに人気が集まるのでは見ている。


・タイの洪水が長期化の予想で製造業は大きなダメージを受けているが、

 外食、食品メーカーもその影響は免れない。

特にこれからクリスマスに向かって鶏の加工品については

名古屋の手羽先唐揚で有名なエスワイフードは原料を全てタイに頼っている。

又、鶏モモ唐揚やクリスマス用ローストチキンの加工品はタイの比率は中国に次いで高い。

その他、冷凍エビの輸入も2割をタイに依存している為、

これからの年末商戦に少なからず影響が出て来るものと思われる。


国内年末予約商戦のスタート状況は新聞報道によると、

・セブンイレブンでは23日まででクリスマス商材は昨年の2倍以上、

 おせちやギフトは6割増と好調

・三越伊勢丹のおせち予約状況は前年比14%増、高島屋で13%増、

 西武そごうは10%増と出足は好調。

こうした状況は東日本震災を受け、

今年は帰省が出来ないが親兄弟への「思いやり」を大切に思うこと、

又お正月には家族揃っておせちで食卓を囲む家族のつながりを大切にする

「絆消費」が見込めることや、東北地方の復興支援の為、

地域の食材を使用したギフトを予約需要は大きいと予測出来る。


そこで惣菜におけるクリスマス・年末のキーワードは

1、メリハリ消費 

 景気停滞局面による可処分所得のダウンから、平日は必要なものを必要な量だけの需要

 と週末やハレの日には食卓場面に合せてご馳走メニュー需要が期待出来、

 売場においてよりメリハリのある商品の品揃えと売場づくりが必要になっている。 

2、お値打ち感

 川上のインフレ傾向が強まり、年末際物商品の値上がり懸念が残っている。

 節約志向から価格志向が強まる反面、味にこだわりを持つ消費者も増えており、

 商品の値頃感を出すと同時にその商品のお値打ち感を出すことが重要になる。

3、安全・安心・健康

 安全安心、健康から外れる商品は売れない。

 売りたい商品に対して原料素材、製造方法、売り方や商品名まで

 いかに健康をPRするコトが含まれているかが重要になっている。



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net