2011年のお盆休み・お盆商戦が終わりました。

今年のお盆は東北地方の人たちを始め、

日本国民は今までとは違ったお盆だったのではないでしょうか。

その中で、東日本大震災の被災地である東北地方のスーパーや百貨店は

前年を2桁上回る好調な業績で推移したと報じられました。

震災以降、知人や親せきを初めて訪ねる為に帰省した人も多かったのだと思います。

イトーヨーカ堂の東北地方の店舗は、お盆期間の売上は前年比10%増で、

又宮城県では40%増の店舗もあり、

揚げ物や寿司、オードブルなど親戚が集まって消費される商品が好調だったようです。

そして、帰京する際には地元の商品をお土産として買い求めることで

復興需要として盛り上がったお盆でした。


毎年、お盆には栃木、茨城、埼玉、東京の各地域スーパーを見て回りますが、

今年の動向は

・主役は握り寿司盛合せですが、4~5人前・40貫¥2980と価格と内容は

 レベルアップして来ています。

 その他、3人前・30貫¥1980、1人前・9貫¥780に収斂して来ています。

・その他の主力商品のオードブルセットは少なくなって来ています。

 例年、¥1980、¥980のセット物が主役でしたが、

 今年の主役は単品の大・中・小パックの品揃えが目立ちました。

・猛暑が続きましたので、麺類のセットと天ぷらや唐揚などおつまみ品が

 例年になく好調だったようです。

店舗の中でも好調な惣菜部門ですが、製造工数がかかるのが悩みです。

その為、ベンダーのアウトパック商品の活用が少しずつ増えて来ていますが、

味・鮮度面で今一歩伸びていないのが現状です。

消費者にとっては、商品の味・品質と価格による購買決定が全てですので、

今後の惣菜において、売れるアウトパックの惣菜づくりが課題です。


お盆が終わり首都圏でも新米が出始めて来ました。

千葉県の早場米(ふさおとめ)は、10年産の在庫不足から

昨年より6%高の取引だったようです。

これから首都近県から北陸、東北と新米が出回って来ますが、

放射能検査で時間がかかると同時に汚染されていないことを祈るばかりです。

米は日本の主食であるだけでなく、小麦粉に変わる「米粉」としての

加工品原料として伸びて来ています。

今後、イトーヨーカ堂は米粉商品をコーナー展開する店舗を全店に拡大し、

日清食品や亀田製菓・明治などメーカーの商品開発が活発になると予想しています。


今、世界経済は2番底に向かっていると報じられたり、

予想出来ない円高で下期の日本経済は大きな打撃を受けています。

今年のクリスマス・お正月商戦に向かってスタートしましたが、

この状況が続くと個人消費は益々冷えて、12月の年末商戦は盛り上がりに欠けてしまいます。

消費者はより価格志向を強めますが、一度味わった味・品質レベルを落とすことはありませんから、

供給サイドはコストダウンとレベルを上げた商品づくりに取り組むことが求められます。

秋の旬食材で心配された生サンマも一時1尾¥500も出ましたが、

売れ行き不振ではすぐに値下りしてしまいます。

消費者が求めている値頃価格で価値ある商品の競争が益々激しくなって来ます。

その競争の中で勝ち残って行かなければなりません。


今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net