大手小売り各社の3~5月期決算発表がありました。

売上においてはコンビニを除く各社の業績は減収だが、

営業利益は百貨店を除いて増益の決算となった。

3月の震災を受けて被災した企業や節約意識の高まりを受けて

売上にはブレーキがかかったが、メーカー側の被災から商品の供給が減り

特売回数も減ったことが粗利率の向上につながり、増益になったようだ。

しかし、日常の特売が少ない百貨店や専門店の粗利率にはつながらなかった。

経産省が5月の商業販売統計においては、

卸売業は2.3%の売上増であったが、小売業では1.3%減となった。


9月以降からは国内経済の上向きが予想されているが、

原発問題が未解決の中で不透明の部分が多く、

食品メーカー・小売り・外食の各社は生き残りをかけて対策を打っている。


・国産原料や製造を国外から調達や移管 -- カルビー、キリンビバレッジ

・仕入れ、配送、包材などの一元化や回数の削減によるコストダウン

 -- マクドナルド、すかいらーく、吉野家

・メニュー開発、製造方法の開発による需要開拓 -- 味の素、ケンタッキー


スーパーにおいては生鮮食品の産地直送に力を入れて来た。

・イオンは生鮮の産直品をPBとの位置付け、このPB比率を3%から

 11年には10%、13年には40%へと拡大計画。

・イトーヨーカ堂は顔の見える野菜など減農薬野菜の産直などの比率を

 前年度より品目数で1割、売上で2割増を目指す

・その他、いなげやも産直野菜コーナーの拡大、エコスは青果物の契約農家を増やす、

 ローソンは今年契約農業法人からの野菜販売店を2500店に拡大する。

・くら寿司は全国の漁業協同組合と長期仕入れ契約を結び、

 旬の鮮魚を使用した「ご当地フェア」などの販促に取り入れる。

 九州五島列島の天然真鯛や平目、6月には高知のキンメダイを直送品として販売した。


又、大手の優良企業同士が手を結んでコスト削減や商品開発に取り組むニュースがあり、

・キリンとアサヒは物流部門で協業する。

 製品の共同配送や空容器の共同回収などでコスト削減を目指す

・北海道のアークスと青森のユニバースの経営統合

 どちらのスーパーも地域一番店同士が合併し、今後の拡大成長を目指す。


消費減少の日本において、

・お客様から見える部分 -- 売場、商品、販売方法、サービス・・・

・お客様から見えない部分 -- 仕入れ、物流、製造作業・・・


お客様から見える部分は他店を見に行っても、お客様として買い物に行っても

何が良いか悪いかが分かり、良いことはすぐモデリングすることが出来る。

しかし、お客様から見えない部分はモデリングすることは出来ない。

今後の生き残りはモデリング出来ないところをいかに効率化、

コストダウンして売場・商品に生かすことが出来るかが重要と思います。


日本の小売業、スーパーはモデリングすることに優れている為、

見えない部分の仕組みの改善にはあまり力を入れて来なかったのが事実。

見える部分は似ていても、見えない部分のやり方が異なり、

そこに利益の源泉が隠れています。

しかしそれは地味であり、すぐ売上に結び付かない黒子の部分です。

今週の1品  *スーパーの店頭: 惣菜、米飯、寿司


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