マンションの分譲に際し管理費は高く取るが、修繕積立金を安く抑えて分
譲する会社が多い。

 マンションを買うときは、管理費と修繕積立金の総額を見て、毎月のロー
ンと合わせてこれだけの費用を負担しなければならないと覚悟して購入する
ことになる。

 マンションを売るためには、それらの費用の負担が少ない方がよい。管理
費は管理会社が取得するから分譲会社と管理会社の関係で、減らすわけには
いかない。

 しかし、修繕積立金は、区分所有者が将来マンションの修繕をするために
予め積み立てておく金銭であるから、安く抑えても問題が発生するのは10数
年後のことである。

 修繕積立金が安く抑えられているということは、将来、必ず修繕積立金の増
額が問題になり、また、大規模修繕のときに一時金を出さなければならないと
いう事態が発生する。

 国土交通省は、30年後までの修繕計画を作成し、それに従って修繕積立金を
算定し、それを均等に分割することを提唱している。それに従うとそんなに安
く抑えることはできないはずである。

 駐車場についても、駐車場料金を安くしたりして分譲するマンションがある。
しかし、駐車場を使用する人と使用しない人との不公平、将来駐車場の修繕・
整備に使う金銭を皆が負担する管理費から支払うという問題が発生する。

 駐車場については、相場の駐車料金を徴収し、その金銭で駐車場の整備費等
に当てるようにしなければならない。あまりがあれば一般の修繕積立金に充当
する。それをしなければ将来必ず問題が発生する。

 一戸建ての場合、自分一人の問題であるが、マンションは区分所有者全員の
問題であり、将来のことを見据えて購入する必要があり、分譲会社も将来に問
題を残すような形で分譲するのは避けなければならない。

 ※一般社団法人エースマンション管理士協会のホームページhttp://acemansyonkanri.law.officelive.com/

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