2011年、日経MJヒット商品番付が発表されました。

何といっても、3月の大震災は消費者の生活に大きな影響を及ぼし、

ヒット商品番付にも変化が表れています。

・東の横綱にはアップル、西の横綱は節電商品となり、

震災によって東北応援やコンビニ移動販売は新たにスタートしました。

そして、震災による消費者の心に芽生えた「結びつき」「絆」が

フェースブックやソーシャルゲームなどの個人交流サイトへ広がりました。


食品関連で見ると

震災による節約消費によって、外出を控え家で食事を楽しもうとする内食の動きが

健康志向を取り込み広がった。

日経MJによると、

・健康機器メーカーのタニタが発行した社食のヘルシー定食メニューブックがヒットし、

・ローソンと開発した500Kcal以下で塩分や油分を押さえた弁当が人気を集め、

・森永乳業と共同開発した100Kcalのプリンが計画の2倍の売れ行き、

その他

・コンビニが揚げ物、煮物などの惣菜を強化し、スーパーの替わりにコンビニ惣菜が広がった。

・ビール各社が揃って発売したノンアルコール飲料は家飲み場面を広げ、

 その他のアルコール飲料にも広がりつつある。


食品メーカーと小売りや外食とのコラボはこれからも益々広がり、

顧客情報を共有化しながら商品開発拡大へスピードアップしそうだ。

・レシピサイト大手のクックパッドは東急ストア、ヤマナカやオオクワなどと連携し、

 スーパーの顧客にレシピを紹介するなど、

 又スーパーは人気レシピの食材を店に展開するなど、コラボは拡大していく。


その他、大震災は放射能汚染を引き起こし、消費者の安全安心意識を強めた。

消費者の安心感は定番商品を求める方向へ向かっている。

・日清カップヌードルの味をご飯で再現した「カップヌードルごはん」がヒットし、

・「はちみつレモン」の味がサイダーに広がり

・ポン酢をゼリー状に固めた「ポン酢ジュレ」が話題になった。


定番商品はメーカー品に限らず、インストア惣菜にも言えることであって、

・コロッケ、トンカツ、メンチカツ、鶏唐揚、煮物など、

お客様からの支持率を上げていくことが店の存続に大きく関わっていると言える。


大震災による消費者の心理的要因からヒット商品番付に表れたように、

今後のスーパー惣菜において新たな課題が出て来ている。

・惣菜についてはコンビニとファミレスが競合店として大きく取り上げられて来る。

 すでにメーカーのおにぎり、弁当、サラダ、麺、スナック類の商品力は

 コンビニの方に優位性がある。

・寿司については回転寿司チェーンがスーパー寿司の領域に入って来た。

 105円均一の寿司から季節の生ネタや仕入力を生かした原料調達では

 スーパーの価格帯で高品質の商品を提供している。

スーパーの惣菜はこれら異業種競合を意識し、

自店のドメインを更に強化することが求められている。 


今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net