小売業各団体から8月の売上が発表されました。

・日本百貨店協会

 全国百貨店売上高・既存店ベースで前年比98.3%、2ヶ月連続で昨年割れ

 昨年の猛暑に比べると、夏商戦が失速した。

・日本スーパーマーケット協会

 全国食品スーパー売上高・既存店ベースで前年比97.5%、2ヶ月ぶりに昨年割れ

 国産牛肉や野菜など、放射能汚染問題で生鮮食品が不振。

・日本フランチャイズ協会

 全国コンビニエンス売上高・既存店ベースで前年比107.9%、

 10ヶ月連続で前年実績を上回った。

 たばこの値上げ効果が大きいが、店頭調理の惣菜が特に好調。


9月は残り1週間になったが、ほぼ8月と同様な状況で推移しているようだ。

コンビニに代表される小型店は毎年売場のラインロビングを実施しており、

これから伸びる売場、商品の導入・拡大を積極的に取り組んでいる。


回転寿司チェーンのカッパ・クリエイトは1皿90円の低価格から

1皿105円の価格設定で、マグロトロやブリ、甘エビなどネタにこだわった

商品づくりに方針変更して集客増を目指す。

その他の回転寿司各社も、高知県や愛媛県などの産直フェアーで

真タイ・カンパチ・タチウオ・しらすなど魚介生ネタを使用した寿司を

全面に出した営業戦略を強化して来ている。


食品に対して消費者は何を求めているのだろうか?


東日本震災や台風被害を受けた日本の消費者は食品の安定供給の

有難さ・必要性を強く感じているが、物量が満たされて来れば

商品の味・品質・安全安心などより美味しく、

安心出来る食品へと要求は上がって来ます。

この消費者ニーズに対して、小売店は常に対応が必要な中で、

現状を否定することから始める必要性が重要と思っている。


良く言われるように現状に満足したら、

現状維持では進歩・成長はない訳ですから、

今の店・売場はお客様に満足を提供出来ていない

と言う認識からスタートすることが大切と強く感じています。


皆さんの売場は昨年と比べて、何がどのように変わりましたか?


日本の円高不況が叫ばれていますが、

この円高で小売業よりも大変なのは製造業です。

小売り以上に変化対応が求められていますが、

各社は円高を生かし東南アジアへ積極的に投資を増やしています。

又、ウォルマートなど海外の小売業へ商品を売り込んでいます。

味の素は9月から冷凍食品の炒飯や焼そばをウォルマート全米2500店舗で

販売を開始しました。


鳥取県の製菓メーカー・丸京製菓は世界15カ国でどら焼きを販売をしていますが、

商品の原料や製造方法にこだわり、

世界同一ブランド、同一レシピで展開をしています。

自社の商品が世界に通用するまでレベルアップすれば販路は無限に広がります。

小売業においても現状の基準をレベルアップすることからスタートです。

食品スーパーにおいては生鮮食品の惣菜化、

惣菜部門は手づくり感のある商品づくりとオペレーションの改善が重点課題です。



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net