2010年、製造業の業績回復が報道される中、

スーパー、百貨店の業績は既存店ベースでは、

・スーパーは2.6%減少

・百貨店は3.1%減少と構造不況の色合いが濃くなっている。

食料品に限っても

・スーパーは2.3%減少

・百貨店は2.0%減少と国民の台所を支える主役は少しずつ変化している。


コンビニ大手は野菜の店頭販売を拡充する。

7-11は今年度中に7000店から9000店へ広げ、

ローソンは2000店から3000店へ、

ファミリーマートも8000店体制に野菜の販売を広げる予定。

コンビニは生鮮食品を充実させることによって高齢者や主婦層の取り込みを狙う。


そして忘れてはならないのは急伸しているネット販売。

毎年2桁成長で2011年は8兆円を超える予定で、コンビニの売上を超え、

そして、2015年には12兆円に達する予定で、

スーパーの売上12兆3500億円と肩を並べるようになると予想されている。

そこでスーパー各社もこぞってネット販売に参入しざるを得ない状況になっています。


店舗販売が中心の中小スーパーの対応はどうなるのでしょうか。

生活の糧になる食品にはこれからも異業種からの参入がどんどん進み、

企業防衛を図って行くことでしょう。

その中で生き残りを探るキーワードは、「らしさの店」づくりです。

自店の商品にはどんな特徴・こだわりがあるのか、

その特徴は消費者にとって、どんなメリットがあるのか、

これらの「自店らしさの商品」をいくつ揃えることが出来るか、が生き残りのポイントです。


これを店の商品カテゴリーで細かく見ると、

・店で加工度の高い商品群=惣菜・米飯類は欠かすことが出来ない商品であり、 最も強化したい商品です。

そこで同業・異業種を含めて惣菜の強化に向かっていますが、

ご存じのように惣菜は儲けも大きいですが、手間も大きい商品群です。

荒利率は大きくても純利益が残らなくては商売は成り立ちませんから、

真に売れて儲かる惣菜づくりが注目を浴びています。


惣菜に対する消費者の嗜好は、高齢化に向かって年々変化しています。

健康を意識した低カロリー、低塩、低糖度、などヘルシー志向がキーポイントで、

その中で味の良さが求められています。

しかし、皆が皆同じ方向に進むことは「自分らしさ」が見えなくなることにつながりますから、

その点については自分の得意分野を良く見極めて方向を決めることが重要になります。



今週の1品  *スーパーの店頭: 惣菜


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