・家計消費支出7ヶ月連続減少

総務省がまとめた9月の家計調査速報によると、

2人以上の世帯の消費支出は物価変動の影響を除いた実質ベースで

前年同月比で1.9%となり、前年割れは7カ月連続となった。

1世帯当りの消費支出は270,010円。

昨年の猛暑反動もあったが、消費者の節約意識は高い。


その環境下、サービス業各社の政策を拾って見ると

・スーパーダイエーは「毎日安売り」を拡大

西友やオーケーが先行実施している、エブリーディ・ロープライスを本格導入する。

チラシや運営コストを削減し、店頭価格を2~3割下げて販売することで、

節約志向の高い消費者を取り込む。

食品スーパー各社も業態変更や一部のカテゴリーに絞って価格対応を強化している。



・ダイエーは都市型店で弁当・惣菜強化店をオープン

「毎日安売り」を拡大する一方、都市型店では惣菜を強化した食品スーパーを出店し、

単身者やコンビニ客の取り込みを図る。

弁当・惣菜の品揃えは300品目と、同規模店の2倍以上の品揃えをする。


・一方、ヤオコーの旗艦店、ワカバウォーク店では一手間かけた

商品づくりに力を入れ、22期連続で増収増益を続ける。

地域の客層のニーズに合せて、店からのメニュー提案や商品づくりに対応する

個店の店・売場づくりを強化する。

パートさんの意欲を引き出し活用を図ることで、顧客の満足度が高い

付加価値商品を売り込む営業力を強化して高い利益率を確保する。


・「業務スーパー」を仕掛ける神戸物産は、従来の業態に総菜を取り入れた

「デリマーケット」でコンビニや食品スーパーの顧客を取り込む。

新業態はコンビニの居抜出店を活用し、惣菜のグラム1円・2円の品揃えで

低価格食材と総菜を組み合わせた店づくりを強化する。

又、世界で食材確保に投資を強化し、自社農場を広げ、

各地のフランチャイズ店に独自商品を供給し、業績を上げている。


外食産業においても、顧客サービスが広がっている。

・カレーハウスCoCo壱番屋は省スペース型ドライブスルーを併設

「パーキングオ―ダ―型」と呼ばれる、駐車場内でオーダーして

従業員が商品を車まで届けてくれる方式をスタートさせる。


・居酒屋「てけてけ」は中食市場を狙って持ち帰りコーナーを併設

同業態で持ち帰りコーナーを設けのは初めてであり、

主婦層の夕食需要を取り込むことを狙っている。


・百貨店はお歳暮商戦が始まる中で、インターネット販売を強化

東武百貨店は今年からネット限定商品を今年から始め、

スタート70品から年末に向かって150品まで増やして実施。

京王百貨店はネット商品として売れ筋30品を決め、品揃えを絞って対応する。


サービス業各社は営業力を強化する一方、コスト削減努力を進める。

・電力不足と値上げを想定して、照明にLEDを採用する

セブンイレブンは来年2月までに8500店舗で導入を増やし、

イオンも来年中に全食品スーパー約1200店にLED照明を導入する。


世界経済は混迷度を深め、それにつられて日本の経済も先が見えない。

店舗はその中で存続する為に今までと同じやり方を続けることは出来ない。

「現状維持は退歩なり」

サービス業は地域ドミナントの中で、

消費者の立場で考えた店・売場づくりがどれだけ出来るか、

消費者が変われば店・売場も変わらなければ支持をえることは出来ない。

自店は昨年と比べ、店・売場で何が変わったのだろうか、



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


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