我が国で成果主義賃金が定着しない理由として日本人の遺伝的理由を昨日書きました。
今日は、社会心理学的理由を書きたいと思います。
それは、今の労働者のほとんどが「食べられないで、生死に関わる体験がない」ということです。
マズローの欲求の5段解説のうち、生理的欲求と安全の欲求が満たされないという経験がないのです。
我々の父親世代は、「食べられない」「命の危険を感じた」という体験を積んで成長してきました。従って、追いつめられた時、ここ1番の底力というものがあったように感じます。
今は、追いつめられても「まあ、いいや」「なんとかなるさ」「死ぬことはないさ」「誰かが何とかしてくれる」というある意味安易さがあるように感じます。
それ故、業績を伸ばしている時は給与が増えるため、やる気満々で頑張りますが、悪いときは給与が下がり、もう一丁頑張ろうという気持ちより、「ダメだ。他でやり直そう」と思ってしまうようです。