企業経営をしていると、売り上げが面白いように伸びて、それに比例して、人的交流のレベルも上昇し、その範囲も飛躍的に拡大する。そして、他社の経営をみて、自社のビジネス拡大に様々なアイデアが浮かんでくる。あるいは、業績不振の企業から、支援の依頼が舞い込む。そして、その企業を買収して、自社の業績拡大に何とか利用できないかと考える。上り調子の企業には、このような時期が、必ず存在する。

しかし、様々な事業に手を出すには、絶対的な資金力が不可欠である。京都の運送・物流サービス企業が、業務の急拡大に資金繰りが追いつかず民事再生法の適用を申請している。29歳の若さで社長に就任した、この会社の社長は、高い能力と行動力で、業績を拡大していった。素晴らしい自分の頭脳から湧き出るアイデアに酔いしれて、次々と子会社を設立したが、多くの子会社は期待したほどには稼げず、結局、親会社が赤字を補填することになる。そして、最後には、親会社の経営も悪化する。この時点で、「銀行は雨の日には、傘を貸さない」という、厳しい現実に直面する。そして、あげくのはてに、民事再生法の適用を受けることになる。(To be continued on CBC's website)