日本企業のアニュアルレポートでは、当期の決算数値についてはドル換算数値も表記されています。

海外の株主、投資家向けの資料なのだからドル表記は当然のこと、

ですが、海外のドル以外(米国以外)の国も同様に自国通貨とドル換算値を記載しているかといえば、必ずしもそうではありません。

まず、ユーロ圏の企業。ユーロだけの表記がほとんどです。
まあ、ユーロですからね、納得できます。

韓国。SAMSUNG ELECTRONICSの2010年版のアニュアルレポートの財務諸表はウォンが2期表記、ドルも2期表記。日本では前期についてはドル表はしませんね。財務の注記の表組の数値はウォンのみ。

ヴェトナム。以前メルマガで取り上げたVINAMILKのアニュアルレポートはドン(VND)のみの表記。

円高に苦しむ日本企業は輸出の売上高が減少し、海外事業の外貨建ての決算を円に換算して利益が目減りし、それらをまた外貨(ドル)に換算し直してアニュアルレポートに表示している。

日本企業のがんばりが実を結ぶために、ハンディキャップを少しでも減らす国の施策はまだですか?