金融商品取引法(J−SOX法)の実施基準案がついに公開されました。

http://www.fsa.go.jp/news/18/singi/20061121-2.html
金融庁HP

この法律は上場企業の財務報告に関するもので、アメリカのサーベンス・オ
クスリー法に倣ってJ−SOX法と呼ばれています。

アメリカのSOX法がかなり過激なもので企業負担が大きかったので、日本
企業も戦々恐々としていました。法律は2008年4月1日以降の事業年度
から適用されます。

「準備が間に合わない」そんな心理に漬け込みコンサル会社、IT会社がか
なり騒いだ半年だったような気がします。どのような基準で法律が適用され
ていない段階にも関わらず、企業の不安心理をあおりアメリカ版SOXを基
準に内部統制構築をプッシュしている姿勢が目に付きました。

今回の実施基準はアメリカ版SOX法とは異なり、かなり企業の自主裁量が
認められています。想像よりずっとゆるい内容というのが正直な感想です。

コンサル会社やIT会社に煽られた企業の中には、内部統制構築を厳しく構
築しすぎたところも多いようです。「拙速」と言う言葉を思い出します。

ちなみに「兵は拙速を尊ぶ」という言葉をモットーにしている経営者の方は
多いようです。これは孫子の言葉とされていますが、「孫子」原文にこの言
葉はありません。後世に変容されたようです。孫子は事前準備を大切にして
いますので、どちらかというと拙速を嫌っています。

「動かざること山の如し」。これも孫子の言葉です。状況をよく見て動くべ
きタイミングを図る。世の中の動きに軽はずみに踊らされない。そんな姿勢
も経営者には必要です。

もちろんタイミングが来たら「風の如く」早く動いてください。

メールマガジン「【夢をカナエル】 企業経営に役立つ52の法則 12月
1日号」からの転載です。
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