忙しいです。といつもおっしゃる従業員の方がおられます。頻繁に席を立たれます。携帯電話も頻繁にかかってきます。本当に忙しそうで、人を入れて欲しいと希望を出されています。

ところが実際に人を入れるとどうなるでしょうか?希望を出された本人は楽になると思います。しかし、新しく入られた方が戦力になるまでには時間がかかります。また、新たに入られた方の分だけ利益を出すことができるのでしょうか?

忙しいといつも口にされる方は、現象面だけで判断されていることが多いようです。会社として利益が出ているかどうかという判断基準は持ち合わせていないです。

十分に余裕があるくらい人がいるとどうなるでしょうか?そのような会社は儲かりません。人が足りないくらいでどう回すかが大事です。

営業に専念したいので、営業事務の方を入れて欲しいというのも自分が楽になりたいだけです。営業事務も自分でこなし、外へ営業へ行って稼いで来て初めて利益が出ます。

それと仕事の仕方を工夫した跡があるかどうかです。朝一番早く来て、一番遅く帰り、お昼も取れない状態なら人が必要かもしれませんが、そんな人はいないと思います。

忙しいという人ほど、効率的な仕事の仕方をされていません。忙しい、忙しいと言いながら、仕組みを作ろうとされません。

すべてを分業化し、人を配属すると、人件費が膨らみ利益が出なくなります。中小企業では一人3役が当たり前です。

逆に言いますと、忙しいと言っている従業員を社内からなくすことです。忙しいのは当たり前、そこからさらに工夫して皆が納得できる状態を作ることが大事です。

人を入れて解決しようというのが一番良くない対応策です。人を入れずにどう対応するか、そのことを話し合わないといけません。

実は、利益が出ていない会社ほど、忙しいという人が多いような気がします。
儲かっている会社の本当の忙しさを体験したことがないからだと思います。

おそらく、1週間家にも帰らず、ほとんど眠らず、会社で仕事をし続けた経験なんてないのでしょう。実際は、大手企業や伸びておられる企業ほどこのようなことが当たり前にやられています。

甘えた体質を撲滅することが会社に利益をもたらすのではないでしょうか?