おはようございます。
広島の経営コンサルティング会社のエムアイシーコンサルティングからお届けいたします。
今年度もあと10日程度、年度末の真っ只中ですね。
今月末で中小企業金融円滑化法が期限切れになります。
また、この時期は経済産業省関連の他、多くの補助金、委託事業の申請時期になっています。補助金の数は千を超える数で無数にありますから、何か御社でも申請できるものがないか探してみてください。申請期間はあっという間に終わりますので申請忘れの無いようにお気を付けください。該当する補助金等を調べたい場合は一度弊社までご相談ください。

さてシリーズ3回目の今回は『原価率・粗利益率』です。
前回は八百屋の店長さんが一生懸命だいこんの販売をしたのに儲けが出ませんでした。その店長さんに儲けを出すために必要なキーワードを今回からお伝えしていきます。
今回のキーワードより大事なキーワードがあるのですが、いきなり飛ぶと難しくなってしまいますので段階を踏んでいきましょう!

『原価率・粗利益率』というとなんか難しそうな言葉になってきましたね。
でも全然難しくはありませんので、最後まで読んでみてください。

まず原価率とは、売上金額のうち原価の割合です。
計算式も合わせて例えると、30円で仕入れた商品を100円で売った場合は、
30円÷100円=30%です。
仕入れ80円で販売100円の場合は、80%ということです。

粗利益率は原価率と逆になります。
売上金額から仕入原価を引くと粗利益が出てきますね。売上金額のうちその粗利益の割合を粗利益率といいます。
上記の例えであれば、30円で仕入れた商品を100円で売ると粗利益は70円です。
計算式は70円÷100円=70%となります。
仕入れ80円で販売100円の場合は差し引きして粗利益が20円なので、
20円÷100円=20%です。
原価率と粗利益率を合わせると必ず100%になります。つまり原価率と粗利益率は裏表の関係にあります。

では前回のおさらいです。
だいこんの仕入値は1本100円でした。
販売価格は値引きした場合で1本140円でしたね。
その場合の原価率と粗利益率はいくらになるでしょうか?

原価率
100円÷140円=71%
(割り切れないので、今回は端数は四捨五入します)

粗利益率
140円-100円=40円(粗利益)
40円÷140円=29%

ちなみに粗利益率は売上総利益率とも言います。なんとなく難しくなるのでこのシリーズでは粗利益率として使っていきます。
この原価率と粗利益率は業種によってまちまちです。
一般的に卸売業や小売業は原価率が高く粗利益率が低い、
逆に製造業や飲食業・サービス業になると原価率が低くなり粗利益率が高くなっていきます。

御社ではいくらになっていますか?それは業界平均と比べると高いですか、低いですか?
ここにもひとつ経営改善のヒントがありそうですね。
業界平均・同業他社数値が知りたい方は、中小企業庁の中小企業実態基本調査の統計表に数字が出ていますのでご覧になってみてください。他機関からも業種別数値は公表されています。

今回はまずこの『原価率・粗利益率』を理解して覚えておいてください。このキーワードを次回以降も使って店長が儲けを出せるように取り組んでいきますので忘れないでください。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございます!

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