2011年 2月の記事一覧

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11年02月27日 11時49分53秒
Posted by: asahikikaku
先週は北アフリカのデモに続いてニュージランドの地震と

地球各地で異変が起きています。

それにつられて輸入大国日本の資源・食料価格は値上がりが顕著になって来ました。

4月から輸入小麦の値上げが決まり、

1月の消費者物価指数は前年比で灯油が18.4%、ガソリン8.2%と上昇し、

食料品についてもコーヒーや砂糖、小麦と値上りしています。

農産物は天侯変動によって、不作・豊作を繰り返しながら価格上昇の傾向を示し、

鉱物資源も残存年数を数えるまでになって来ました。


又毎年、この時期から7月にかけてウナギ稚魚の動向が報道され始め、

昨年は大幅な不漁があって原料価格は値上がりしたが、

今年もウナギシラスの漁獲量は昨年より増えているようですが、

過去5年間平均の4割に留まっている。

従って、国産価格も昨年より安いが例年の約2倍の1kg55~80万円で推移している。


昨年は台湾からの輸入分で不足分を補った形だが、海外の稚魚は不漁になっており

7月の丑の日は昨年以上の価格高騰になる危険が待っています。

それは稚魚の不漁だけでなく餌になるアジ、イワシの漁獲枠減少も

価格上昇に輪をかけているようです。


有限資源に対してスーパーはじめ小売り業はどんな対策をしているでしょうか。

食品リサイクル法が出来ていますが、対象は大手企業になっており

中小の小売店までその意識は浸透しているようには感じません。

食料品の廃棄額は国内自給率40%と肩を並べる程になっている中、

小売店は廃棄をなくす為の努力を、目標を決めて実施するべきです。


食品の中でも惣菜・米飯・寿司は当日製造、当日販売が中心になっており、

最も廃棄が多い部門です。

私も仕事柄スーパー各社の廃棄金額・率を目にしますが、

多い店では売上の5%前後の廃棄率を出している店もあります。

勿論、商売としても採算は合いませんが、

製造する前にどれだけ売る予定なのか、販売計画をきちんと立てて製造しているのか

大変気になります。

そして、商品を製造した以上責任を持って売る努力が必要な訳で、

売る人のモラルが問われています。


惣菜製造の廃棄率削減の為に自分の考えを一言述べれば、

・惣菜は1日営業の中で3回に分けた出来たて製造を心がける

 午前、午後、夜間の3回です。

・製造数量は1日3回のお客様ニーズに合せて、製造する商品と量を変更する。

 午前は昼食対象、午後からは夕食対象のように主力を変えて、

 午前の商品は午前で売り切れても良いことにする。

・製造計画を立てた商品が途中で売れ行きが不振になってきたら

 早めの値引き売り切りに徹することで廃棄を削減する。


商品の原料生産・流通・製造・販売・消費する流れで

各人が資源の無駄使いをなくし、エコを意識した生活をすることで地球は変わるでしょう。

この関連情報は - http://www.asahi-kikaku.net
11年02月20日 11時59分50秒
Posted by: asahikikaku
2010年、製造業の業績回復が報道される中、

スーパー、百貨店の業績は既存店ベースでは、

・スーパーは2.6%減少

・百貨店は3.1%減少と構造不況の色合いが濃くなっている。

食料品に限っても

・スーパーは2.3%減少

・百貨店は2.0%減少と国民の台所を支える主役は少しずつ変化している。


コンビニ大手は野菜の店頭販売を拡充する。

7-11は今年度中に7000店から9000店へ広げ、

ローソンは2000店から3000店へ、

ファミリーマートも8000店体制に野菜の販売を広げる予定。

コンビニは生鮮食品を充実させることによって高齢者や主婦層の取り込みを狙う。


そして忘れてはならないのは急伸しているネット販売。

毎年2桁成長で2011年は8兆円を超える予定で、コンビニの売上を超え、

そして、2015年には12兆円に達する予定で、

スーパーの売上12兆3500億円と肩を並べるようになると予想されている。

そこでスーパー各社もこぞってネット販売に参入しざるを得ない状況になっています。


店舗販売が中心の中小スーパーの対応はどうなるのでしょうか。

生活の糧になる食品にはこれからも異業種からの参入がどんどん進み、

企業防衛を図って行くことでしょう。

その中で生き残りを探るキーワードは、「らしさの店」づくりです。

自店の商品にはどんな特徴・こだわりがあるのか、

その特徴は消費者にとって、どんなメリットがあるのか、

これらの「自店らしさの商品」をいくつ揃えることが出来るか、が生き残りのポイントです。


これを店の商品カテゴリーで細かく見ると、

・店で加工度の高い商品群=惣菜・米飯類は欠かすことが出来ない商品であり、 最も強化したい商品です。

そこで同業・異業種を含めて惣菜の強化に向かっていますが、

ご存じのように惣菜は儲けも大きいですが、手間も大きい商品群です。

荒利率は大きくても純利益が残らなくては商売は成り立ちませんから、

真に売れて儲かる惣菜づくりが注目を浴びています。


惣菜に対する消費者の嗜好は、高齢化に向かって年々変化しています。

健康を意識した低カロリー、低塩、低糖度、などヘルシー志向がキーポイントで、

その中で味の良さが求められています。

しかし、皆が皆同じ方向に進むことは「自分らしさ」が見えなくなることにつながりますから、

その点については自分の得意分野を良く見極めて方向を決めることが重要になります。



今週の1品  *スーパーの店頭: 惣菜


この関連情報は - http://www.asahi-kikaku.net
11年02月13日 11時17分56秒
Posted by: asahikikaku
米トレーサビリティ法により、

7月1日より米飯類に産地情報を明記するようになった。

うるち米、もち米について、国産、又は00国産との表示が必要になります。

現在、米飯や惣菜の表示について、各店で販売している商品を見て見ると

表示内容にそれぞれ差があることが分かります。

商品名の他には、原材料名、添加物、アレルゲン、製造日、消費期限など

表示されていますが、各店の作業場で製造されている米飯や惣菜は

食品衛生法によって表示内容が義務づけられており、

外部の場所で製造された商品の表示とは区別されています。


しかし、同じ店内で製造された惣菜・米飯でも

A店とB店では違うことが目に付いて来ました。

A店の惣菜では原材料や添加物、アレルゲンの他にカロリー表示をしていますが、

B店では原材料やカロリー表示をしていないとか、

又は、製造時間の表示がある店とない店とか、確かに表示内容にバラツキが多く見られます。


商品の製造販売の立場で見ると、食品衛生法で定められている最低の表示内容で

実施したいと考えますが、

買い手の立場で考えますと、そのニーズは年々変わってきており、

より詳しく商品について知りたいと思う消費者が増えて来ています。

この立場の違いがこれからも商品の表示の差になって来ると思いますが、

日本惣菜協会ではこの問題点を受け止め、ガイドラインづくりに取り組むと表明しています。


又、惣菜米飯の販売方法においても包装して販売している商品と

バットでバラ売りしている商品では表示内容の義務も変わっています。

商品の製造元が店内か店外に関わらず、販売方法によって表示内容が違うことも

消費者から見れば不信に思うかも知れません。


表示の問題は複雑で今後もいろいろと検討がされると思いますが、

製造者も販売者も最終的には消費者にとって良いこととは何か、

を追求していかなければ将来はありません。

表示だけをとっても、手間がかかることになりますが、

消費者からの信頼と支持を得るためのコストと考え、前向きに取り組むことが大切と考えます。


ネット販売がじわりジワリと店頭販売の上に圧し掛かって来ました。

スーパーでは先行しているイオンとセブンの大手を追って、

スーパー各社の参入が急速に始まっています。

驚くことにネットスーパーの中で、商品を集めることや配送が間に合わなくて

欠品が発生している状態があることです。

ネット販売の多くは個店で商品を集めていますから、個店で商品が品切れすることは

あると思いますが、作業が間に合わなくて配達することが出来ない程集中することは驚きです。


惣菜の購入心理の多くはお客様の衝動買いですが、

ネット販売の多くは事前に商品の情報を集め比較して買う目的買いです。

消費者は商品の購入に対して真剣になればなる程、商品情報に敏感になり

目的を持って購入することになりますから、

今までの店頭における衝動買いは少なくなって来ることは、惣菜においても例外ではありません。


従って、売場において売りたいと思う商品の情報を、

お客様が欲しがっていると思う情報として案内していくことが

益々重要視されて来ることは確実です。

その為には、売場担当者は商品に関する情報収集が重要になり、

販売する商品の良さを知って販売に当たらなければなりません。


ネット販売には出来ない商品の情報とは何か、

食品であれば試食を含めた五感に訴える情報が益々重要になって来ます。


今週の1品  *スーパーの店頭: 惣菜

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