最近銀行ごとの借り先に対する姿勢に温度差を感じます。
私の地域ですとT銀行とA銀行がメインですが、T銀行はあまりリスケに応じません。
つまり、こうゆうことです。

H17年借入3000万円(期間5年)毎月元金支払50万円。
H18年借入600万円(期間5年)毎月元金支払10万円。
H19年借入720万円(期間5年)毎月元金支払12万円。

毎年返済した分を借り換えしていることになります。

ということは・・・。

H17年月額返済元金50万円
H18年月額返済元金60万円
H19年月額返済元金72万円

と総借入金額3000万円は変わりませんが月々の支払は増加します。
ここに金利が発生するわけですから・・・。

では来年(平成20年)1年間に返済した864万円を借り換えすると・・・。
月額の返済元金は14.4万円となり、合計の月額返済元金は86.4万円になります。
よって同じ金額を借りていても返済額が増える。

銀行は減価償却費+当期利益で返済できる金額を上限に融資します。
例えば当初の3000万円が設備資金だったら償却期間が10年として定額法で減価償却費は270万円。
H17年度は総返済金額600万円に対して270万円の減価償却費+税引き後当期利益330万円がなければ返済できないと判断します。
更にH18年は総返済金額720万円に対して税引き後当期利益450万円。
H19年は864万円に対して税引き後当期利益594万円。
いくら事業計画を立てても基準を超えるのは難しくなります。
だからリスケジューリング(リスケ)が必要なんです。

これが出来ないと返済資金を個人が会社に入れる以外、返済はできないことになります。
個人の資産が底を着けば返済が厳しくなり、税金等滞納すれば保証協会で借入条件の変更どころか融資の継続も出来なくなります。

T銀行はリスケに対し、新規融資が出しづらくらるためか消極的です。今年に入って、相談件数はうなぎのぼりです。それに対しA銀行は積極的に10年で、または事業計画がしっかりしていればプロパーで融資を受けられます。実は今日も顧問先のリスケに応じて頂きました。
こんな風に、返済や条件が厳しくなる前に経営者は手を打ちましょう。

お問合せは tandnco@yahoo.co.jp