損益分岐点を上回っているだけではダメ!
返済と金利を含めると赤字・・・

銀行は利益ベースでの判断をされます。
売上や伸び代は二の次。

現状どれだけの利益を出せるのかを第一優先で考えられます。

だから営業利益が出ていてもダメです。
経常利益が出せる健全な状態かどうかがです。

そのため利益率や仕入れ原価など見直せるところはないかどうか?
不採算部門をカットして利益体質へ変換できているかどうか?
が大事になってきます。

今後の売上予測や中長期的な計画を出しても納得されない場合があります。
こんなに景気が悪いのですから、自社だけ伸びる予測を立てても誰も信じてくれません。コンサルタントが書いたとしても絵に描いた餅です。同じです。

事業デューデリを進める場合、いろんなシュミレーションを行わないといけません。痛みを伴わない事業再生は難しいのが現実です。

利益が出ないのなら、不採算部門カットの検討に入ります。

カットと言っても自社運営ではなく、委託運営方式に変える手もあります。
業態自体を変えることも考えられますが、それでは再投資を行わなくてはならず、余計に負担が大きくなります。

理想はやはり不採算部門をできるだけ早く、委託運営に変えていくことです。
カットするのは簡単ですが、空き家になっている状態では困ります。

また現状の従業員の方に、賃貸条件で運営を委託することも考えられます。

現在の事業の売上計画を立てているだけでは根本的な事業デューデリになっていない場合があります。
期限を決めて、縮小・カットなども視野に入れることが大事だと思います。

客観的に大きな視野で見ることが必要なようです。
積み上げ方式で売上を積み上げても限度があります。V字回復させないといけないのはわかりますが、売上だけでなく返済のできる健全な状態へどう持っていくかです。

営業利益の出る状態までは皆さん努力次第で回復されるみたいです。しかし、金利や返済を支払って利益の出る状態にするのが難しいようです。元金の支払が滞っていて利益が出ていると言っても意味がないです。

ということは損益分岐点売上高ではなく、一般管理費に金利と返済を足して、それを粗利率で除したものが本当の分岐点です。この数字を目標にし、クリアできないと健全な経営と言えないということです。

厳しい状況はどこも同じです。シビアに判断されることをおすすめいたします。
企業再生では、利益ベースでの判断が一番要求されます。