◎2つの経営力公式

経営力を表す公式①分析公式

 経営力=(営業力✖商品力):経営資源

 

経営力を表す公式②改善公式

 経営力=(品質力+マーケティング力):イノベーション力

 イノベーション力=改善力+革新力

 

※「:」は、左右のバランスを表す

 

◎分析公式の留意点

・組織力は、経営資源に含まれる

・経営資源=資産。必ずしも資産が多いことは良いことではない。営業力✖商品力とのバランスが大事。営業力✖商品力より軽視資源が多すぎると、遊休資産(もしくは遊兵)が多いと言うこと。

・遊兵の解消策(生産性向上策):エースが更に成果を上げやすい組織に変えること

→トップ5%リーダーの習慣

・基本的には、自社の強みを強化することが、経営力向上の要諦→長所伸展法

 0は、いくらかけても0は0。徒労に終わりやすい。

・営業力=0や商品力=0の会社は、存在しない。必ず、どんなに弱くても営業力の強み、商品力の強みは存在する。それを強化することが重要。

・売上に対する効果は、商品力が1に対して、営業力は2。営業力を軽視しない。

 

◎改善公式の留意点

・「己を知り、彼を知れば百選して危うからず(孫子)」

 この場合、己は自社。彼は、顧客のニーズやウォンツ

・品質力は、ニーズ(必要性)に対する満足力。ニーズは、顕在的で、意識的、合理的。

・マーケティング力は、ウォンツに対する満足力。ウォンツは、潜在的、無意識的、感覚的・感情的。世に出て初めて、「あ!こんなの欲しかった」と言われるもの。

・ウォンツは、無意識の法則に従う。つまり、心理学や行動経済学が有効。

・イノベーション力は、品質力やマーケティング力の改善を通して磨いていく。

・品質力を改善するのは、改善力。マーケティング力を改善するのは、革新力。

・イノベーション力=柔軟性✖創造性

・経営で一番危険なのは、柔軟性を失うこと。環境変化への対応力を失うこと。しかも、柔軟性は失われやすい。→揺らぎ理論、トヨタの「質とは考え」思想

 

・改善公式は、経営改善の優先順位を表している。

 順位1は、品質力。品質力が一定水準をクリアしてることが重要。そうでないと、他をいくら改善しても砂上の楼閣となる。

 

・品質力(改善力)の成功要因は、顧客の不満要因の解消。

 

・マーケティング力(革新力)の成功要因は、市場やターゲットを明確にすること→セブンイレブンの成功

・マーケティング力(革新力)のキーワードは、ひらめき&スピード、仮説&検証、自己認知、集団脳。

 

・革新力=創造性

・創造性=ひらめき✖(問題の整理+法則性)=大脳基底核✖大脳

・ひらめきを鍛える①には、自己認知力を鍛えること。

自己認知力は、「今、ここで何を感じているか?」

 「何を」とは、感覚、感情、イメージ、関連する出来事

・ひらめきを鍛える②には、問題意識を高めることと、ぼんやりする時間を作ることの相矛盾することが大切

・ひらめきは、正解率3割。従って、仮説と検証が大切!

 また、検証できる仕組み作りが大切!

・気持ちが良いひらめきは、正しいことが多い。気持ち悪い状況では、うまく問題が解けていない。

・イノベーションは、集団脳によって生まれやすい。秘密主義より①情報の共有と②相談をすることがとても大切!