自己実現的人間の8番目の特徴は、「神秘的経験-至高体験(出所:改訂新版 人間性の心理学 A.H.マズロー著 小口忠彦訳 産業能率大学出版)」です。
「神秘的経験-至高体験」の内容をマズローの別の著書「完全なる人間」から一部抜粋すると、
・至高体験にあっては、認識の対象を完全な一体としてみること
・認識の対象にすっかり没入してしまうこと
・認識が繰り返されるに従って、対象の本質を深く理解できるようになる
・自己超越的、自己没却的になり得ること
・至高体験それ自体正しいもので、固有の本質的価値を担うものと感じられる
・主として神秘的、宗教的、哲学的経験でみられることであるが、世界全体が一つの統一体にみられ、単一の豊かな生活実体としてとらえられること、また美的経験、愛情経験では逆に、世界の一小部分が世界全体のようにみられること
・至高体験は能動的でなく、受動的であること
・至高体験では、一時的ではあるが、不安、抑制、防衛、統制が失われ、純粋の法悦、満足が体験されること
・至高体験にある人は、精神統一(同一性)がみられること
・無欲、無私の立場から行動が自然に発生すること
・至高体験を経験する人は、宗教的な至福、恩寵を感じ、喜びと驚きと感謝の念にみたされていること
と書かれています。
自己実現的人間は、人生観や宇宙観を自分なりに確立していて、総ての人を「同一視できる価値観」を持っている人が多いのではないでしょうか。
また、至高体験は、理屈でなく体験をするものである。至高体験に興味ある人は、瞑想を毎日、1年以上続けるか、滝行を10回以上体験すると至高体験を経験することができると思います。