(株) ビジネス・インキュベートの藤岡です。


【社長とリーダーの為の内省】・・・②


昨日に続き、組織で働く人の思考と行動が内向きになれば、
組織のダイナミズムは脆弱化していく。


では、時代に合致したマネジメントのあり方とは何だろうか?
組織に働く人々を自ら進んで考えるように、そして行動できるようにすることです。


組織で働く全ての人々が自らセルフ・マネジメントができ、主体的に動き、
自己責任で仕事を進めることができれば、おのずと変化とスピードが生まれます。


【まさに時代は組織に変化とスピードを要求しているのです】



従来の組織形態では、変化とスピードに対応できない訳ですから、
マネジメントのあり方を変えていかなければならない。
組織にスピードを持たせながら、確実に成果を上げていくといった手法が
必要になってくる。


新しいマネジメントを組織に定着させるには、コミュニケーションの量と質が大きな
成功要因になるが、元来、人はそれぞれに違った価値観を持っている為、
何も働きかけなければ、組織は内向きになってしかるべきです。
しかし、ビジョンを語り、未来のあるべき姿を共有し、自社の得意なこと、
優れているところにフォーカスすること、そして組織の人々の得意を結集することで、
未来に向かってのダイアログを形成する。この段階で、組織の人々は未来を共有というところで、
同じ絵を見ていると思う。


ここで大切なことは、ビジョンは物語で伝えるということだ。
我々、日本人は子供の頃より大切なことは全て物語で伝えてこられた。
物語は人に自分事として捉えてもらえるような不思議な力を持っている。
ここでは、社長やリーダーの演出力にかかっている。
旅立ちからスタートして、苦悩の日々、そして達成といったストーリーがいいだろう。
企業というものはそもそも、宝探しの冒険のようなものだと思うし、その宝とは、
顧客の満足という価値を探し出すことで、企業の価値は向上する。
だから、組織の人々の冒険心を煽り立てるのだ。


『未来のあるべき姿を明確にする
そしてそれらを物語で伝える。
彼らを、あなたが冒険へと誘うのだ』


これで、組織にスピードと共感によって、
集団から組織はチームへと昇華する。
これらは帰納法といって未来から現実を
引き寄せる手法です。



もうひとつは、現状の問題を一つ一つ解決していく手法も
同時に進捗させていく。未来を意識することでより、現状の問題が
ハッキリと見えることが多い。


ここで一つ、気をつけなければならないことは、何が問題か?
これは良いことだが、誰が問題か?
これは絶対にやめておくことだ。
これをやってしまうと、今までの努力が水泡化してしまう。
何故なら、誰が問題か?という愚問は感情論であり、愚問に対する答えは、
堂々巡りを招くだけなので、組織文化の崩壊と組織の人々の薄知化を進める。



社長やリーダーは未来から今を見つめる目

今から未来を見据える目を持たなければならない。

そして常に主観と客観を行ったり来たりしながら、
ビジョンと戦略、そして戦術のバランスをしっかりと
とること。