何でも扱う?品揃え一番店が繁盛店?
これは大手資本の発想だと思います。小型店がすべての商品を扱うことは不可能です。品揃えを強化しようと思っても限界があります。

それに大手と同じことをしていても勝てないでしょう。逆にやらないことを決めた方が良いと思います。思い切って、得意分野だけ残すくらいの発想が必要だと思います。

すべて揃っていないと食品スーパーと言えない?この発想を変えない限り、大手の後追いになり、結局品揃えと価格で負けることになります。

例えば、生鮮品を買ってもそれを調理するためのグロッサリーの品揃えが良くないと他店へお客様が逃げてしまうと考えてしまいます。

ところが昔、私のクライアント先で小型店を展開されていて、繁盛されている店がありました。業界平均値の数倍の数字です。実際、数字や売場を見てビックリしました。グロッサリーの品揃えは良くないのです。ところが青果は朝一番に市場に買い付けに行き、鮮度・価格は商圏内一です。鮮魚・精肉がそれに続きます。

自社の強みを明確にして、できないこと、勝てないことには絶対に手を出されません。だから総菜は、人気の商品であっても強化されません。

その社長に仕入のコツもそっと教えていただきました。市場一般で売られているものよりも3割大きいものを選び、売る時は市場一般価格よりも3割安く売ることがコツだそうです。それをずっとやってきただけだとおっしゃいます。

決して、大手に追随しようとは考えておられません。それが見えないと、大手の規模を小さくしただけの店になり魅力はなくなります。

何で勝負するのか、それを決めることが大切だと思います。何でも品揃えを強化すれば繁盛するという時代ではないです。車で走れば、どこにでも店はあります。まとめ買いすることは容易になっています。

その中で、自店を選んでいただかないといけません。何か一つでも特徴がある店づくりが大事です。

品揃えを強化しないと繁盛しないという固定概念をどこかで捨てない限り、小型店がますます苦戦するような気がします。

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