例えば、立派な本社・本部はプラスになっているのでしょうか?

立派な本社・本部にすると優秀な人材が集まる。立地の良いところに移転すると宣伝効果も上がり、業績も上がる。というのは本当でしょうか?

業種・業界によっても異なると思いますが、中小企業では固定費の負担が一番気になるところです。固定費負担以上の効果が見込めるなら、立派な本社も有りかもしれませんが、現実的には厳しいと思います。

儲かっている会社、利益を出されている会社ほど、本社・本部は小さくて、あまり立派な建物ではないです。自宅兼事務所がほとんどです。

会社が大きくなっても利益が出ても創業当時のままにされているところをよく見ます。社長にその理由をお聞きすると、「中小企業は、景気の波を受けやすく、業界動向によって業績が変わるため、少々儲かったからと言って本社ビルを建てたり、立地の良いところへ行こうとすると皆失敗している。」とおっしゃいます。

「儲かったら次の投資のために内部留保しておく。絶対に自分で決めたことを守ること。世間と同じような贅沢をしていると必ず会社はおかしくなる。」とおっしゃいます。

何が贅沢なのかは人それぞれの価値観によると思いますが、利益が出ると甘い誘惑に誘われます。人並み以上のものを持ってみたいと思うのは普通だと思います。

しかし、それを自ら禁じて、決して甘い経営はしないのだと決めておられます。実際に実行するのは難しいですが、結果的にそのような方の会社が生き残り、利益を出し続けられます。

世間と同じような贅沢をしないというところがミソだと思います。何でも良いので、これだけはやらないということを決めておくことも経営戦略上大事なのかもしれません。

どんなに会社が成長して大きくなっても贅沢をしない会社が残るような気がします。身に余る贅沢、これが身を滅ぼす一番の原因だそうです。

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