20年くらい前に寝具店様の研究会や店舗支援をさせていただいたことがあります。その当時は、やっと大手量販店が寝具を強化し出した時期でした。町中にある地域一番のお店も苦戦するくらい影響が出始めた頃でした。

活性化策は、品揃えと価格で負けないようにすることを提案していました。大手量販店で扱っているものはすべて扱い、なおかつ価格を安く設定します。専門店の生き残りは商品力、さらには店頭での接客サービスが大事だと考え徹底的に強化していました。布団や関連商品をどうやって売るかを必死に考えていました。

ところが時代が経ってみると、専門店の役割が変わって来ているように思います。お客様から期待されていることも大きく変化しています。

何かと言いますとふとん屋さんの本来の仕事は、ふとん関連の商品を販売するだけでなく、快適な眠りを提案できる店を追求して行かなくてはならないということです。

アイテム比較の競合店調査では見えてこないものがここにはあります。時代が経過し、昔に比べて飛躍されている寝具店というのは、いろんな商品を扱っている専門店から「快適な眠り」を提案できる企業へ脱皮されています。

時代と共にお客様の店舗選択基準も変化します。専門店に期待していることは、何なのかを考えないといけないような気がします。ふとん関係の商品は大手量販店へ行けば、ある程度商品は揃っています。しかし、そこにはお客様の悩みを解消するような商品・サービスは品揃えされていないでしょう。

これからは、商品を売るのではなく消費者の悩み解消ビジネスへと専門店は転換して行かなくてはならないのではと思います。

例えば、寝具店の場合、商品の勉強だけなく、眠りに関する勉強をする必要があります。そういう視点で自社の事業を見直すことが大事です。すぐには成果・結果が出ないかもしれませんが、10年後・20年後に差が付くと思います。

商品の品揃えが一番良いのが専門店という時代は終わり、お客様の悩みを解消することを提案できる店が専門店のような気がします。

商品が溢れ、いろんなところで購入することができるようになった時代だからこそ、悩み解消という視点でビジネスを再構築することが大切ではと思います。

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