業界平均の会社は、優秀な会社から一番危険な会社へ評価が変わっているように思います。今までは、業界平均を目標にして頑張ってこられた会社が多いと思います。業界平均を達成すると、なんとなく合格点。

ところが今一番危険なのは、業界平均の会社です。理由は特徴がないからです。今まで日本の企業では、業界平均をどうやって達成するかに目標を設定してきました。一つでも業界を下回るようなものがあるとそれをクリアしようとします。

でもこれではいつまで経っても業界平均を超える特徴のあるビジネスにはなりません。

例えば原価率で考えてみますと、業界平均より下回っていれば優秀な企業でしょうか?意図的に戦略的にあえて業界平均を上回る数値で圧倒的な集客を図るという方法もあるはずです。

人件費についても同業他社よりも高給与を実現し、優秀な人材を確保するというやり方もあります。

業界平均にとらわれていると、大きな戦略を組めなくなる恐れがあります。歪なところにこそ魅力を感じます。なぜそうなっているのか知りたくなるような特徴がありますでしょうか?

まとまった業界平均の会社から徐々に利益が出なくなるとも言われています。何か特徴を出すというのではなく、業界平均を超えようと努力されて来ているため、逸脱した戦略が取れないからです。

業界平均と言うのはあくまで一つの目安です。すべての面でこの業界平均を超えていないといけないということではないです。また今後生き残って行ける条件でもないです。

これから大事なのは特徴のある会社、魅力のある会社づくりです。学校の通知簿のように高得点を取るのではなく、他社が真似できないオンリーワンをいくつ持つかのように思います。

会社の評価は、もう業界数値との比較からは出てこないと思います。数値の裏に戦略的な匂いがあるかどうか?それを外部の第三者の方から見ても知りたいと思うようなものであるかどうか?

これからは、業界数値を下回ったために衰退するのではなく、特徴のない会社から衰退して行くように思います。

【最新情報はこちらから】経営コンサルタントは武内コンサルティング