最近気になることがあります。家の近くの食品スーパーを回ってみると、魚種や刺身がいつも一緒なのです。ほとんど定番化されています。

定番化が進むとロスが少なくなり、効率的な運営ができると言われます。ところが定番化が進み過ぎるとどうでしょうか?お客様にとっては魅力を感じなくなります。定番化してしまえば、後は価格を比較することしかできなくなります。

バックヤードでの作業も定番化されると楽です。商品陳列も決まったところに決まった商品を並べるだけなので、本当に効率的です。

こうなると落とし穴が待っています。お客様の来店頻度が少なくなって行きます。特に魚売場は、変化させないとマンネリ化し面白みがなくなります。旬のもの、今日入荷したものなどを見せて行かないと足しげく通ってくれません。

このことは食品スーパーだけに言えることではなく、流通業すべてに言えることです。定番化されると店側は安心ですが、逆に言うとチャレンジできていないということになります。

リスクを冒さずにお客様に来ていただこうと思うと危険です。お客様は、店側のリスクに対して興味を示されます。売れても売れなくても、成功しても成功しなくても、ある程度リスクを冒すことが売場では大事です。

いつもと同じと思われた瞬間、売上は下がって行きます。常にリスクを冒すくらいの勇気が欲しいです。チャレンジして欲しいです。

今の時代、すべて100%売り切ったり、毎日思うように売れることはないです。だからと言って、確実に売れるものしか置かない、売れる数だけしか置かなくなったらどうなるでしょうか?徐々に販売数量が減り、商品陳列数が減り、売場スペースが減って行き、結局売上はどんどん落ちて行きます。

今まで売ったことがないもの、反響が良くなかったものも売り方を考えて売るくらいの力が必要です。定番に甘えていると確実に数字は落ちて行きます。頭で考えて何とか売ろうと努力するからこそ売れて行くのです。

リスクを冒さず、安定を目指すようになると、店は良くないです。最近、何か新しいことにチャレンジされましたか?

店が老けこまないように注意して下さい。面倒くさいとか、昔やったけど良くなかった、売れなかったら誰が責任取るんだよ言わないように・・・
愚痴の多い売場になると、変化を期待できなくなります。

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