再生案件などの場合、再生初年度は良い数字が出ます。膿を全部出しますので営業利益は出ます。ところが難しいのは2年目以降です。甘く考えていると、良い結果は出ません。銀行へ支援のお願いのための報告書を出したら終わりではないのですが・・・

1年目以上に厳しく経営することが大事です。膿を出し切ったので、後は何とかなるだろうというのが一番怖いです。危機感を持っておられる方は、2年目以降さらに絞って行かないとお考えです。

業界動向が悪化していて景気も良くないとなると、ますます厳しくなる可能性が高いです。

四半期ごとに経営計画書の見直しを行い、修正して行かないと再生2年目の期末が心配になってきます。

何とか黒字化したいと思われて約1年間辛抱されます。ところが1年目に余りにも良い数字が出てしまうと安心されます。もうこれで後は大丈夫だろうと・・・そこに落とし穴が待っています。

再生と言うのは、1年目の結果だけを言うのでなく、経営を軌道に乗せることが大事です。特に2年連続して利益を出すことが一つの目安です。

そうすると、コスト削減だけでは維持できなくなります。2年目以降に大事なのは営業を強くすること、新しい商品を出すことです。前向きに売上を伸ばす方策を考え、手を打って行かないと本当の意味での再生にならないです。

ということは、1年目はコスト削減と膿を出すことに注力する。2年目以降は、コスト削減をさらに進めながら、営業を強くし新商品を出すことが求められます。

このサイクルに上手く乗って行かないと、どこかで息切れします。このことを想定した改善・改革スケジュールが大事です。

また2年目以降は、会社全体からの視点だけでなく、各部門ごと・各テーマごとに改善・改革を進める必要があります。そのためには、各部署の社員の方々の協力が必要となってきます。

自分たちの力だけで何とかなるのではと思った瞬間が危ないです。再生はいろんな方々のご協力の元、達成されていることを深く理解されるべきです。そのお気持がある方は、おそらく再生が軌道に乗るのではと思います。

外部の方々に対しても良い意味で甘えた方が得かもしれません。そういう意味でも2年目以降のあり方が一番大事なような気がします。

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