原稿の執筆依頼や、書籍の出版依頼などの場合、必ず事例紹介の依頼があります。クラインとの方々に迷惑がかかるといけないので、社名等の企業情報は出さないようにし、記事内容も脚色することが良いのではと思っています。

ところでこの事例紹介ですが、昔と様相が変化してきているように思います。昔は、事例紹介と言いますと、少し頑張れば真似ができるものが多かったように思います。あぁこうすれば良いのかと参考になった部分が多かったです。

では今は?
事例紹介されるくらいの企業や人というのは、その会社、その方にしかできないものを何かお持ちです。突出した独自の差別化要素を確立されています。こんなやり方や考え方もあるんだなぁと参考になったり、勉強にはなりますが、即実践というのが難しい場合が多いです。

実際すぐにできて効果が上がるなら皆やっていると思います、できないところにミソがあるのではないでしょうか?

だから事例紹介と言っても受け取る側がしっかりと見極めることが大切な時代になったのではと思います。安易に導入して失敗ということがないように・・・

事例になるくらいに成功されているということは、何かあるはずです。それと一番大事なのは、その成功に至るまでのプロセスです。特に成功されている方ほど、いろんな失敗を繰り返されています。表面上、見えないだけであって、かなりご苦労されて今のポジションを築かれているというのも確かです。

そのことは、おそらく文面からは読み取れないでしょう。実際に何度もお会いしてお聞きしないとわからないのではと思います。

事例紹介のあり方自体も見直したり、考え直す時期に来ているのかもしれません。セミナーや講演会などで紹介された事例をどのように聞いて、どのように活かすかは聞く側に責任がありますが、伝える側もどのように聞いていただきたいのかを上手に伝えた方が良いのではと思います。

真似できる事例、誰にも真似できないから差別化できている事例を分けて考える必要がありそうです。

何でも事例というくくりで一纏めにしていては、見えてこないと思います。
この点は、今後伝える側がもう少し工夫することが大事なように思います。

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