会社では、能力が高い人よりも愛社精神がある人を大事にしなさいとよく言われます。能力や技術の高い方の中には、自分を高く売り込み、次の職場へと移って行く方がおられます。

会社と従業員とのつながりは、お金だけではなく、会社に対する思いの強さではないかと思います。この思いが強ければ強いほど良好な関係が出来上がります。

いざという時に頼りになるのが愛社精神を持った社員の力。何とか会社を守りたい、従業員の生活を守りたいと必死になります。

また窮状を何度も経験すると、その分愛社精神がまた強くなります。

昔に比べて会社に対する思いは、千差万別で必ずしも会社のためにと思っていない人が出てきているのも事実です。より複雑化し、混沌としています。

どんな形で会社に入られたにせよ、会社を守って行こうとする姿勢がないと会社は一体化しません。

会社が好き、社長が好き、上司が好き、仲間が好き、職場環境が好きなどという言葉が返ってくるのが理想です。

このことは業績が急激に悪くなった時にわかります。社員は何を目的に、何を求めて仕事をしているのか?それが見えてきます。

愛社精神のない方は、業績が悪化すると辞めて行かれます。それもその方の人生なので何とも言えませんが、そこから先は残った社員での立て直しが必要です。動揺や不安もあると思いますが、より強い組織を作る必要があります。

中小企業ではトップで99.9%決まります。求心力が必要です。社員が社長を好きでないと、業績は上向きません。

この形が中途半端なところがやはり苦戦されています。良くも悪くもトップ率先で、皆が一緒になってやろうという気概がないと前に進みません。

苦戦している時に目に付くのが、人事考課表の点数と比例した動きにはなっていないということ。愛社精神の高い人から体が自然と動きます。

愛社精神を大事にするには、社長自らが人を大事にする経営を行い、人に好かれる人物になる必要があると思います。

お金ではなく、社長が好きなんですという社員をたくさん作って下さい。