家賃が発生しないので、この事業は成功するのではと思っておられる方がいますが、果たしてそうでしょうか?

家賃分の固定費、販売管理費がかからないだけです。その他の諸経費や原価は同じです。

おそらく、最低でも家賃分だけは利益が出るのではと考えておられます。しかし、気の緩んだ状態で経営してもおそらくすぐに赤字転落ではと思います。

家賃がなければ利益が出るという商売はないです。家賃が重荷になるというのは都心部や好立地で、通常の家賃の何倍もかかる物件で、宣伝効果のために販促費として出店している場合のみです。

商売の話をしているのに、家賃の発生有無の話になるのは、どうかなぁといつも思います。

家賃さえなければ利益が出たとしても徐々にその商売の魅力が薄れれば、客数が減って行き、赤字になります。

逆に家賃は高過ぎても良くないですが、水道光熱費と同じようにかかるものだと理解し、商売そのものを好転されることを考えるべきです。

家賃が発生しない分、利益が出ているというのは、ほんのわずかの瞬間。その分岐点を超えると結局、本業の立て直しが必要になってきます。

少々の固定費や販売管理費がかかってもそれを吸収できる体力を作ることが大事です。経費削減もある程度行えば、それ以上は無理です。

かからない経費に頼る経営というのはないです。家賃の話が出て来ると、実は危険信号です。本業のことが疎かになっています。

家賃の大小で商売の成否が決まる訳ではないです。逃げたら負けです。
客数アップを一番に考えて事業継続をすることです。

家賃交渉も大事ですが、そこから本業の業績回復の芽は出てきません。