意外と皆さん維持費のことを考えていない方が多いようです。どちらかと言えば夢が先です。

ホテル・旅館業の方は、露天風呂を作りたいとか、大浴場を屋上に作りたいとか、温泉を掘りたいとおっしゃいます。確かに夢としては面白いと思います。

ただし、そこには現実が待っています。お風呂や温泉を作ったからといって客数がかなり増えるということはないです。少しくらいは効果がありますが、費用対効果で見ると期待したほどの数値は出ません。

今儲かっている企業・店というのは、維持費があまりかからないような仕組みのところです。

同様に、例えば立派な庭や店内の花木、見る側からするとないよりもあった方が落ち着きますが、このコストどこでカバーされているのでしょうか?理想はその分価格を上げてお客様からいただければ良いですが、そうならない場合は、企業が吸収・負担しないといけません。

お客様の数が直接的に増えるものに投資をしないと、後あとランニングコストがかかってしまうのならば、負の財産になりかねません。

企業コストでボディブローのように効いてくるのがこの維持費なんです。投資する時は、夢のための皆、ウキウキ!ところが徐々に老朽化してくると、そのための補修・改修費が馬鹿になりません。

維持費にプラスして、補修・改修費まで必要となると負担は大きすぎます。

それと作る時は競合他社のことを頭に入れていません。競合他社が同じような取り組みを行えば、新しいところへお客様は取られます。自分のところだけ永遠にメリットがあるという戦略はないです。

初期投資の額以上にこの維持費と、おそらく発生するだろうと思われる補修・改修費を見込むことが経営戦略上、大事です。

事業における本当の夢の実現というのは作ることではなく、成果や結果が出て初めて夢だと思います。

利益も出ない、思ったほど集客効果がなかったということがないように!
モノは作れば必ず、維持費と補修・改修費がかかってくることをご理解下さい。