「事業の最大の目的は『お客様を増やすこと』であって、目先の金利を低くすることではない」とよく言われます。その通りだと思います。

金利の利率が少しでも低くなれば経営が楽になると思われている方がおられますがそうでしょうか?

返済する側としては金利は気になるところだと思いますが、それ以上に大切なものがあります。それは年間の返済金額です。総額の返済金額がどうなのか、その方が大事です。

経営では金利ではなく、この返済金額によって資金繰りの余裕度が変わってきます。金利云々よりも少しでも返済金額が少ない方が、経営が楽です。

おそらく金利を気にしているのは、経営者の方だと思います。経理担当者の方は、資金繰りで頭がいっぱい。返済できるかどうかのところで戦っていると思います。

銀行への交渉の仕方も色々あると思いますが、単純に金利を下げて欲しいという交渉よりも年間の返済金額が少しでも少なくなる交渉をされた方が良いのではと思います。

それに金利はその企業に対する評価そのものです。銀行側としても簡単に変える訳には行きません。

借金の額の大小で経営の余裕度は決まりません。返済ができ、事業が回っている間は、どんなに借金があっても大丈夫です。

逆にどうすれば余裕を持って回せるかを第一に考えるべきです。他社の金利が気になり、つい会話の中で「貴社はいくらの金利で借りられていますか?」と
話されている風景をよく見ます。

経営者同士の会話の中で必ず、金利を確認し合うと言う行為があります。でもそれは目先のことであって、本質的なものを捉えていないと思います。

大口の返済や銀行への元本金利の返済額などを手帳に日付を入れて、記帳されている経営者もおられます。これが中小企業の儲かる経営者の姿です。

返済に余裕を持たせる種々の対策こそが、事業運営を楽にさせます。
他社よりもうちの方が金利が高いじゃぁないかと目くじらを立てないこと。それ以上に年間の返済金額が減っているかどうか、そのことを気にされた方が良いと思います。