「人が足りないんです。募集をかけて人を入れて下さい。」という声がどの企業の現場へ訪問しても上がってきます。

しかし、人を入れるのは簡単です。人を入れた場合の予算はどうなるのでしょうか?

闇雲に人を入れることは会社としてはできません。一定のルールが必要です。何かと言いますと、一人当たり売上高だったり、一人当たり粗利高という指標に則って採用しないと行けないということです。

新卒採用の場合は、即戦力ではないため予算化することはできませんが、中途採用の場合、ある程度活躍することを期待されています。結果を求められます。
それも採用された本人ではなく、採用を希望した上司の方に責任がかかってきます。

つまり人を一人入れるということは、その分予算も増えるということです。一人当たり売上高や一人当たり粗利高から算出された数値を元に、予算も増えるということです。

このことを理解せずに、人を入れて欲しいというのはおかしいです。予算はそのまま、人だけ入れるとなると利益が出ません。

だから予算会議で発言させていただく時には、今の人員で何とか予算達成を目指すか、あるいは人を入れてその分予算を増やすか、どちらかを選んで決断して下さいと管理職の方にお願いします。

すべては予算ありきです。皆が幸せになるためには、数字をやらないと幸せにはなりません。

でもこのことを何度か繰り返してお伝えしていると、理解していただき、もう人を入れ下さいという声が出なくなります。予算が増えるのが嫌だからです。

それだったら今の人員体制で頑張って成果を挙げ、配分にあやかろうと誰しもが思います。

人件費と売上予算の関係を理解していただくことは、利益体質に転換するチャンスです。人が増えれば、利益が減るか、売上を余分にやらないといけないことが明白です。

逆に、急成長間違いなし!自信があるなら積極的に人を入れて下さい。それが最高の投資になります。ただし、人を育てながら利益も出して下さい。

いつも利益、利益と口うるさいコンサルタントでいたいと思います。利益の概念を何らかの形で伝えるのが私の仕事だと思っています。

最後に、人件費と売上予算は連動しています。連動させて考えて下さい。