経営数値や財務分析では計れない、現れない企業の存続性や事業の状態を把握する術と理解していただければと思います。

具体的には以下の3点を重点的に見させていただきます。
1.不正の有無(不良債権の過多よりも不正の有無)
2.経営者のやる気(月給20万しか取らずに、再生したいと思っているか?)
3.伸びしろ(生き残って行くための算段が見えるか?)

この点を見ながら、まず営業利益が出る状態にすることを考えて提案します。

経営数値は、皆がやる気を出せば作ることができます。綺麗な数値の羅列から経営を判断しようとしても無理があります。経営は、やれると思ったらやれます。諦めたところがダメになって行きます。

それとよく聞かれます。「武内さんの仕事は何をやっているのですか?」「経営コンサルタントの仕事って何ですか?」と・・・
※経営コンサルタントは国家資格ではないです。自信のある方が、自分で名刺に表記すればできるものです。

事業が軌道に乗るように修正を図ることです。だから大きな痛みを伴う場合もあります。しかし、何を残したいのか、どうしたいのか経営者の方のご希望を最優先して組み立て提案しています。

だから銀行の立場とは少し違います。どこが違うかと言いますと、コンサルタントは経営者の方に信頼されていることです。経営者にとって銀行は良い意味敵です。あまり内実を知られたくないと思っておられます。

だから銀行側からは、「そんなことまでお話されたんですか?」と不思議がられます。でも再生の場合、本音トークが出来ていないと前に進みません。極力、経営者の方の意向に沿う形にスキームを作って行きます。

特に、伸びしろがあるかどうか、それを一番重要視します。伸びしろをどこかに見出さないと再生が無理だという判断になってしまいます。

この伸びしろは、決算書などの経営数値から単純にはじき出すことはしません。経営者や幹部の方々、あるいはPTメンバーの方々との綿密な面談ヒアリングを3ヶ月間繰り返して行い、練って練って出して行きます。

だから1年後、ほぼ計画通りの数値になっていることが多いです。
先日もこんなことを言われました。
「ぴったりですね。計画通りの数値になるとは?」

でもこれは私が作ったのではなく、経営者はじめ従業員の方々と皆で作ったのです。だから計画通りの結果になったのです。

企業観診術で大事なことは、その企業の中の一員として認められ、一緒になって作り上げて行くことです。

表面的な数字で経営を判断すると見誤ることになります。綺麗な数字ほど危険です。中にどれだけ入れるか、信用されるかで結果は違ってきます。

クライアントとの信頼関係の強さが一番大事だと考えています。