完璧にデータが揃っている会社はないです。それに理想的なデータが揃えば業績が上向くということもないようです。

データ管理については2つのことが言えます。
一つは、データ管理はその企業の体質を表しています。不整備になるだけの理由が必ずあります。

データを出さなくても業績が伸びていた時代は終わっています。データ分析の中から答えを導き出さなくてはいけないのですが、何をどう出せば良いのか、指示を出せない状態になっているところもあります。

二つ目は、どのデータが必要なのか?まずは答えありきです。どういう方向性で事業を伸ばしていくのか、それが見えていないでただデータを出しただけでは意味がないです。

ある程度方向性が見えていて、そこから自社はどの程度ギャップがあるのかそれを検証するためにデータがあります。

いろんなデータをあらゆる角度から分析しようとしても何ら答えは出ません。
答えはデータの中から出すのではなく、自分で出すものです。

それを履き違えているとたいへんなことになります。

プロの仕事は、少し数字を見れば、そこからある程度答えが見えてきます。
何が足らなくて何を伸ばせば良いのか・・・
そのための補足資料としてデータを使います。

必要最小限のデータ分析で、ピンポイントに改善・改革をすることです。
そのためには、まず答えありきで作業を進めることです。指示を出された方も出口のない数字をいじっていてはやる気も減退します。

どんなデータを出されていて、どのような改革を進めようとされているのかを見せていただくとその企業の力が概ねわかってきます。

データ分析で何かが見えてくれば、そこから先は分析を止めて、実践・実行に移るべきです。大事なのは、データを分析することではなく、変えることです。

その変化スピードが大事です。
それに一度出した数字は、捨てること。それはその時、活かせたのであって、また違った局面では新しいデータを作り直すことです。

一度作成したデータの賞味期限は長くて1年。
同じデータを使いたいなら、1年以内に作り直すことです。

いつまでファイルの中に大事にしまっておかないこと。
使わないデータは捨てること、また部下にも作成の指示を出さないこと。

最後に、データ分析で改善・改革を進めるのではなく補助的に使うことを忘れないで下さい。