従業員の方から聞こえてくる声です。
お客様が来ているのに赤字なのですか?儲かっていないのですか?
と不安そうにおっしゃいます。

見た目のお客様の数と売上・利益とは別です。少しでも忙しい日があると、売上が上がっている、利益が出ていると解釈されています。

どこまで会社の業績数値を公表するか頭の痛いところです。でも実際には、お客様でいっぱいの状況が毎日続いている状況でないと利益は出ません。1週間のうち数日だけ目の回るような忙しさでは、利益は出ないのですが・・・

売上や利益の数値でなくても客数の目安となる数値をお知らせしてはいかがでしょうか?利益が出る、給与や支払いができる最低限の客数はどのくらいなのか、その客数を目安にされてはと思います。

何も数値を知らせていないと、誤解が生じます。それに人間は、自分の都合の良い方に解釈するものです。ほっておくと尾ひれが付いて来ます。今のうちに、ミーティングなどでしっかりと話しておいた方が良いでしょう。

少しでもお客様が入っていると、儲かっているのではと思ってしまうようです。
店を預っている店長さんは必死なのに、従業員の方はマイペースで仕事をされている風景をよく見ます。

自分を楽にする意味でもみんなに現実の数値を知ってもらうことです。

企業再生の現場でもトップが従業員に経営数値を公表していない場合があります。私たちは普通に仕事をしているのに、お客様は来てくれているのに、そんなに経営状態は厳しいのですかといった感じの時が多々あります。

損益分岐点客数がどのくらいなのか、伝えてこなかったツケが回って来ます。

だから少し忙しくなっただけで愚痴が出ます。利益を出そうと思えば、忙しい日が続いて当たり前。ちょっとでも立ち止まると、支払いができなくなります。


だから企業再生であっても大事なのは従業員教育ということになります。
従業員教育を怠ると、自分勝手に経営状態を判断する従業員が出てきます。

出来る限り経営数値を公表し、従業員の方々と一体化して前進することが大切なような気がします。