お客様は、何となくご存知です。企業側から見て、粗利の低いものが売れます。売れて行くようになります。同じ売上でも徐々に粗利が下がっていくと、事業としては厳しくなります。

10年前、5年前と比べていかがでしょうか?

売上のベースは皆さん、記憶にありますが、粗利率のベースはどうでしょうか?
実は、売上以上にやっかいなのはこの粗利率です。売上は上げようと思えば、あの手この手で上げることは可能です。しかし、粗利率はその企業の体質であったり、世の中の時流になっているため、そう簡単に改善できない場合があります。

窮境に陥っている企業の特徴は、皆粗利が下がっています。
競争激化の中、生き残りをかけておられるのでしょう。粗利が徐々に下がっている傾向がみられます。

ここにメスを入れないと、たいへんなことになります。
特に事業の中で一番高い粗利率の部門の売上が下がって来るとなると、事業全体で見た場合危険です。

売上が同じでも売上構成比が変わると、粗利も変わってきます。

単純に値を上げることはできませんが、単価設定を見直す必要があります。
原価や仕入れも含めて単価改善をまず行うことです。

それともう一つ大事な指標があります。
1品当たりの販売コストです。
例えば、ある商品やサービスを一つ販売したとします。その時にかかるコストはどれくらいなのかということです。

実際には部門別損益を出して下さい。
そうすると部門ごとに総経費が出てきますので、その経費額を年間の販売額や月間の販売額で除して下さい。そうすると1品当たりの販売コストが出てきます。

原価や仕入れは同じでもこの1品当たりの販売コストが大きくなっていると利益は出ません。

徐々にコストがかかっている構図になっている場合が多いです。
製造業ではないので、販売数量に比例して販売コストが下がるというものではないですが、時系列に一度分析されることをおすすめします。

1つの商品やサービスを販売するのに、いったいどれくらいのコストがかかっているのか?

これをどうやって圧縮するかが鍵です。
一度、算出されてみてはいかがでしょうか?