資産価値は、現状の資産を数値で表したものに過ぎません。
それに、その価格で実際に売れるわけでもないです。

事業を清算しようとしても思うような数値では売れないのが実情です。

大事なのは資産価値ではなく、事業価値です。
事業としてどれだけの価値があるか?

利益を生む可能性や伸びしろがどれだけあるかです。
計画書の数値でもなく、客観的な判断材料の中での価値です。

今売るといくらで買い手が付くかではなく、事業の継続性と利益創出の可能性についての価値判断です。

いつもそのことを念頭に置いて、経営診断を行っています。
資産表の数値なんて数値であって、それ以上の意味合いを持っていません。

それよりも今の事業の中から利益を出す可能性があり、それがどの程度継続可能なのか?
あるいは新規事業はいつくらいまでに立ち上げないといけないのか?
その辺りのことを診断させていただいています。

売却するとどうなるか?
と考え出した瞬間、業績は落ちるでしょう。

そのような発想をすること自体、事業意欲の減退を招いている証拠です。

逃げてもしようがないです。
今の事業をブラッシュアップすること、その中で次の当たりを見つけることです。今の事業から撤退すると、次の当たりの目に合うことすらできなくなります。

実際、事業価値とは数値では表せないものだと思います。
それに価値基準も人それぞれです。
その中から事業価値があると思わせるには、どうすれば良いか?

価値ある会社だと第三者が評価していただける状態にし、維持することが大事だと思います。
それが経営の根幹のような気がします。

事業価値を上げる経営。
それを目指して行きたいと思います。