一般社団法人日本マンション管理士会連合会(日管連)という全国組織
の管理士会があるが、それは、マンション管理士の地位の向上、マンショ
ン管理士業務の普及等を図るための組織である。

 それは、公益を図るために設立された団体であり、将来、公益社団法人
に移行することを目指しているものと思う。他の士業である日弁連、日行
連、日司連等と同様な目的を持って設立されたものであろう。

 ところで、日管連のホームページを見ると、東京と大阪の場合、複数の
団体が日管連に加盟している。特に大阪の場合、8つもの団体が日管連に
加盟している。これは、他の士業にはないものである。

 大阪では、マンション管理士制度ができた当時、みんなが集まって「会」
を作ったが、その後分裂したようだ。「会」に入った方が仕事にありつける
と思う人、「会」に入って勉強したいと思う人、それぞれ思惑があり、「会」
が増えたようである。自分に合うものを求めて「会」を渡り歩いた人も多い
ようだ。

 管理士制度ができた当時としては、国が他の士会と異なり、「会」の明
確な制度設計をしなかったのであるから、自主的に「会」を立ち上げて独
立に活動しようとしたその心意気は大いに称えるべきものである。さすが
に大阪人だと思う。

 しかし、マンション管理士制度ができて、そろそろ10年になろうとし
ている。ここらで、「会」というものを真剣に考える必要がある。「会」
という場合、それは、あくまで、公益目的であって、営業行為をしてはな
らない。また、「会」は都道府県に一つあればよい。

 そして、「会」と「事務所」を明確に区別しなければならない。「事務
所」はその名称いかんにかかわらず、マンション管理士の業務を行い、そ
の報酬を受け取るものである。

 ところが、大阪の場合、「会」自体が営業しているところもあり、逆に、
「会」の役員が会員の営業活動を極端に嫌い、マンション管理士はもっぱら
ボランティアとして活動することが本分であるかのような考えを持って運営
されているところもある。

 しかも、複数の会に所属している人も多い。日管連は、会員の数を正確に
把握できていないのではないか。

 全くばかげて、ナンセンスなのが、「会」同士がいがみ合っていて、悪口
を言い合っていることだ。また、「会」への加入について、役員の好みによ
って加入を拒んでいる。利益団体であればいざ知らず、公益を口にしなが
ら、役員の個人的な好みで加入を認めたり、拒否したりしている。これでは、
いわゆる「会」を名乗る資格はないと思う。

 確かに、他の士業と異なって、「会」に入らなくても、マンション管理士
の名称も名乗れるし、仕事もできるから、その実害はないのであるが、「公」
の団体だというなら、恣意的な運営はすべきではない。

 大阪の8つの「会」を一つにまとめることは不可能かもわからない。過
去の経緯などを聞くと、とてもまとまる雰囲気ではない。しかし、このま
ま8つの会を認めると、「会」としては不自然であり、マンション管理士
会の将来の発展も望めない。

 そこで、日管連に指導力を発揮してもらいたい。8つの会の役員が集ま
って話し合いができないのであれば、統一を望む「会」又は会員が、大阪
に日管連と同じ公益を目的にする「会」を作り、その「会」だけを日管連
に加盟させる。そして、現在の8つの会は全て日管連の加盟からはずす。

 日管連は、全て情報を公開し、訴訟になることをも覚悟して指導力を発
揮してほしい。その過程で、本当にマンション管理士会の将来の発展を考
えている団体なのか、自分たちの自己満足のために「会」を運営している
団体なのかがわかると思う。

 従来の「会」は、解散するのも、存続して「事務所」として仕事をする
のも自由である。また、任意の団体としてもっぱら、ボランティア活動に
従事するのも自由である。もちろん、統一に参加しない従来の「会」の会
員が、統一した「会」に加入することは自由に認める。

 「会」が営業を行うことは認められないが、「会」が会員の営業活動を
することを極端に嫌い、妨害するのも、マンション管理士の士業としての
発展を阻害するものとして許されないからだ。これらは「会」を離れて自
由にやればよい。

 そして、統一した「会」の会長は、いずれ、選挙によって選ぶべきだ。
これは、大阪の「会」に限ったことではない。

 国土交通省や財団法人マンション管理センターは、現在のいびつな大
阪の「会」の現状を良しとしているのか。

 ※一般社団法人エースマンション管理士協会のホームページhttp://acemansyonkanri.law.officelive.com/

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