8月23日(日)に茨木市主催の「茨木市分譲マンションセミナー」があった。そ
こで、「マンションにおける住民コミュニティ形成」と題して、梶浦先生(大阪市
立大学名誉教授)の講演会と、「地上デジタル放送への移行について」の情報提供
が総務省の担当者からあった。

 地デジ対応については、このブログで2度取り上げてあるので、参考にしてほし
い。ここでは、マンションにおける住民コミュニティ形成について考えたい。これ
に関連して、5月23日のブログに「マンションの防犯対策」として書いたことがあ
る。今日は、先生の講演会でのお話しなどを参考に書いてみたい。

 梶浦先生については、私が言うまでもなく、ご存知の方も多いと思う。私も先生
から活字や講演会を通じて何度も教えを受けている。
 標準管理規約でも、管理組合の業務として、「地域コミュニティにも配慮した居
住者間のコミュニティ形成」を揚げている。これによって日常管理の円滑化に寄与
し、大規模修繕等を実施するときの合意形成にも寄与することになる。

 引越して来たときは、向こう三軒両隣に挨拶をするというのが常識だった。マン
ションであれば、その階の並びに挨拶するということだろう。ところが、いつの日
からか、そういうこともなくなり、隣は何をする人ぞということになっているので
はないか。隣近所と付き合うことなく、気楽(?)に暮らすことがマンションライ
フの良いところだと言われていた。

 確かに、人それぞれライフスタイルが異なり、それぞれがそれに適した生活をし、
それぞれが個人のプライバシーを侵害されないように生きるためには、マンション
生活は適している。しかし、マンションにおいては、住んでいる家自体がお互いの
共有となっている部分が多く、しかも、壁一つ隔てて他人が住んでいる。他人との
関係を無視して生活できない。むしろ、マンションにおいてこそ、隣近所、居住者
の連帯が必要だ。

 お互いのライフスタイル、プライバシーを尊重したうえで、隣近所や居住者同士
が挨拶を交わし、顔見知りになり、ある程度の情報交換が必要だ。隣が顔見知りで
あれば、相手の立場が理解でき、少々の騒音も我慢できるし、相手にやんわりと注
意もできる。それが全く知らない人であれば、我慢の限界も低く、怒りが内にこも
り爆発するということもある。

 先生もお話しされていましたが、住民がお互いに挨拶をするとか、顔見知りにな
ることが重要だ。そのためには、ウエルカムパーティをやるのも良いのではないか
と言われていた。管理組合が新しく入居した人を招待して、お茶とケーキでパーテ
ィをして、そのマンションのいろいろなことを話す。お互いの家族構成やどこから
引越してきたかなどを話すだけでも、お互いがフレンドリーな気持になる。

 高齢者向けの食事会、おしゃべり会など。留守番・食事作り・散歩・買物・子供
の送迎など生活相互扶助活動。不用品の交換会・バザー、子供会廃品回収。共同清
掃、草抜き、水撒き。夏祭り、バーベキュー大会、運動会、月見、餅つき大会、記
念植樹、バスツアー、カラオケクラブ、囲碁・将棋同好会、写真クラブ、ハイキン
グクラブ、テニスクラブ、ソフトボール部等々。先生がたくさんあげている。

 そのマンションの特徴に応じて、できることを実行したらどうだろう。

 その他色々な提言をされていました。詳しくは、また先生のお話しを聞いてく
ださい。

 肩肘張って孤高を気取っても、所詮人間は誰かの世話になるものだ。人生を豊に
過ごすには、フレンドリーに暮らすことが良いのではないか。

 ※エースマンション管理士ホームページhttp://acemansyonkanri.law.officelive.com/