7月2日は、半夏生(はんげしょう)です。
二十四節気の夏至の末候に当たる雑節で、梅雨の末期で、半夏(カラスビシャク)という毒草が
生える頃。多湿で不順な頃とされ、この頃に降る雨を「半夏雨」(はんげあめ)と言い、大雨になることが多いのです。

農家にとっては大事な節目の日で、この日までに畑仕事を終えたり、稲の田植えを終える目安のなっています。
古来、半夏生までに田植えを済ませた農家では、この日の天候で稲作のできを占ったそうですね。

地方によっては、ハンゲという妖怪が徘徊するという言い伝えがあり、この時期に農作業をしないようにという戒めになっているようです。
この日から5日間、農作業を休むしきたりがある地方も多いものです。

半夏生の頃には、天から毒気が降るとか、地面が陰毒を含んで毒草が生えるなどという言い伝えが
あり、この時季に筍・わらびなどを食べることや種を撒くことを忌む風習があり、井戸にも蓋をしたそうです。

半夏=烏柄杓(カラスビシャク)は毒草ですが、漢方の生薬としても用いられています。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)はその一つですが、不安神経症や不眠症、うつ病の症状があるとき、
気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感がある場合は、劇的に効くことが多いものです。


半夏生の頃は、水毒に注意し、身体の水はけを良くすることが大事ですね。
海藻類や、小豆、冬瓜、緑茶、アサリ、キュウリ、トマトなどの夏野菜を多く摂ることが効果的です。
これらには、水分調節を行う腎臓の働きを助けるカリウムがたっぷりと含まれていますからね。

夏野菜には身体を冷やす作用もありますので、発汗作用のあるネギ、ショウガ、シソ、ニンニク、
唐辛子、ペパーミントなど、身体を温め、食欲を増進させるものも併用しましょう。

地域によっては、タコを食べる習慣があります。
日本人はタコが大好きで世界のタコ消費量の約6割を占めているとか。
確かにタコには、良質なタンパク質による疲労回復効果、ビタミンEの抗酸化作用による老化防止効果が見込めます。
また、亜鉛の含有量も比較的多いので、味覚を正常に保つ効果も期待できます。
タコは、低脂肪、低カロリー、高タンパクなのでダイエットにも適した食材で、ちなみに脂質はイカの半分しかありません。

冷たいもの、甘いものはこの時期、特に毒となることがあるので、控えめにしましょう。^^;

7月になると、京都はどこでもコンコンチキチン、コンチキチン♪と祇園囃子が流れてきます。
16日の宵山、17日の山鉾巡行と祇園祭を以って、京都は梅雨の終わりを迎えます。

13日に初伏、20日に土用の入り、23日に中伏・大暑と、熱さはこれから激しくなっていきます。
夏バテしないように、夏の心は祭り心で、陽気に発散を図りましょう。^^v
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