(株)ビジネス・インキュベートの藤岡です。



2013年の僕自身の命題は人と企業の変革を推進するには?
過去から現状の軌跡を正すのか?
あるいは、あるべき未来に対して、現状を如何にして変革するのか?
どちらが、人や企業の真の成長戦略となり得るのかということです。


今まで、企業の成長は、現状の問題を発見し、課題へと昇華させ、
そして解決していくといったプロセスで行われてきた。


これ自体は決して悪くないと思うが、しかし、この手法というものは、
弱みを見つけて、それらを是正するというか、補うことだと思う。


謂わば、競合他社との差分を埋めるということだ。
差分を埋めることで、競合他社とは一旦はイーブンな関係にはなるだろうが、
競合他社もバカではないから、当然彼らも日々、成長するので、
この手法では、圧倒的な競争力を確保することは難しいのではないか?


今の自社のマイナス部分をゼロにはもってこれるだろうけれど、
それが直接、競争優位性になるかと言えば、僕は疑問だし、
コストが追いついて来るといったことも視野に入れなければならない。



それだったら、AIにより、人や企業の強みを探求してあるべき未来を
創造する為に、変革を推進する方がスピーディーに且つ包括的な戦略と
なり得るのではないかと考えています。


AIを活用するということは、今までの組織の在り方を変えなければならないが、
外部の環境が大きく変わっているのだから、組織の形態は何れ変えなければならない。
変革を推進するに当たり、ケインズの乗算価値に匹敵するようなハイブリットが絶対に生まれる。


僕的な考察からすれば、ビジネスはいつの時代でも、人の営みによって成り立つものだから、
人が主体的・能動的に動くことによって、未来への価値は生まれてきた。
そこには想像するがゆえに創造が紡ぎだされてきた訳だから、そうすると、人が主体的に
動ける環境を経営者がつくることが望ましいと言える。



従来のマネジメント型、ソリューション形から創造型、エンパワーメント形へのシフトが
良いのではないか、時流に合致しているのではないかと思うのです。
人という個人レベルで考察した場合、『あなたのここが悪いですから、直して下さい』と言われるよりも、
『あなたのここが素晴らしいですから、もっと、もっと伸ばして下さい』の方が人はより主体的に
なれるだろう。


極論すれば、叱る⇒伸ばすよりも、褒める⇒伸ばす方がより効率的だということだ。
おまけとして、褒める方が継続性と再現性が確保できる。
僕は、これからの組織の在り方というものを経営者がどのような捉え方をするかで、
企業の成長性は大きく違ってくると思っている。


人は社会的な存在であるがゆえに、その関係性を有機的に、しかも発展的に
していかなければ、企業の成長は無い。
いまこそ組織の文化を大きく変えなければ、社会と文化と企業との
ミスマッチを引き起こすことになる。