自己認知能力に優れたリーダーは自己の言動や
行動が、組織の風土や文化と密接な関係にあることを心得ている。


反対に、自己認知能力の極めて低いリーダーは自己の感情によって、
不要な行動に駆り立てられたり、感情によって本来ならリーダーとして取るべき
有益な行動を抑制されている。


部下はリーダーの言動には敏感だし、言葉よりも行動はより、大きな意味を
組織に与えることになる。


そうやって少しずつ組織の不文律は形成されていくのである。
通常、組織に於いては、正文律よりも不文律の方が優先されるから、
リーダーが間違ったコミュニケーションや行動は組織の不文律として、
強化されることとなり、それらが組織における当たり前として、メンバー間で
共有されることになる。


一度、間違って強化された不文律の修正や改革は非常に難しい。
人は一度身についたものを解き放つことはなかなか出来ないのである。


組織の文化とは不文律や共通言語、共通様式など様々な要因で
成り立っているので、リーダーの教育が如何に大切かがお分かり頂けると思う。


僕は一番の競争優位性とは人の教育にあると考えている。
何故なら、一番模倣しにくいからである。
人だけはリバース・エンジニアリングは出来ない。
幾ら良い商品やサービスであっても、創造的な模倣は容易にできる。


創造的な模倣が出来ないことに障壁が存在し、存在しうることが、
競争優位につながっていくのだと思っています。