対応策は、落ち幅を業界平均、世の中の平均よりも少なくすること。

皆さんよく景気はどうですか?業界動向はどうですか?と質問があります。おそらく、少しでも良くなるという話を聞いて、勇気づけたいと思っておられる節があります。

でも実際問題、昔のように成長期ではないです。成熟期です。マーケットは縮小し、景気はかなり悪いです。会社を潰さないことが一番です。

失礼な言い方かもしれませんが、会社を潰さないように上手に縮小して行くのも一つの考え方。マーケットが大きく成長することがないのに、昔のように成長戦略を組むのは難しいです。

業界や世の中の平均値よりも落ち幅を少なくすることです。成熟したマーケットの中では、伸ばすことよりも維持する方が難しいです。少しずつ下って行きます。それを抑えながら事業を継続しないといけません。

そして、次は維持しながら次の事業を探す作業が大事になってきます。

でも何とか昔のような売上数字にしたい、下がるのはなく伸ばす数字にしたいとトップは皆お考えです。どうしも納得したくないという気持ちもわかりますが、急激に自分の事業マーケットが大きくなるのでしょうか?

下がるとわかっているなら、下がる戦略を組まないといけません。無理な数字の羅列では経営になりません。

マーケットは緩やかに下って行くようです。それを認識できないと、上手く経営できないような気がします。

まずはこのことありきで考えるべきです。ひょっとすると良い話があるのではと問い合わせや相談がありますが、期待に答えれるようなことは起こっていません。

過去に日本が経験しなかったことが起こっています。マーケットが下がるという現実です。

今までは、どう伸ばすか、どうやって拡大するかが、経営者の仕事でした。でもそれは昔の話、今の経営者に大切なのは経営を整えること、現実を理解することのように思います。

マーケットが下がって行く中で自社をどう位置付けて行くか、その答えを見つけて行く作業が今後大事です。

緩やかに下って行くマーケット、実は一番恐ろしいかもしれません。冷静にもう一度、事業戦略を見直されてはと思います。