デューデリジェンスとは過去・現在・未来を評価するもの。ただし人事労務に関しては様々な角度からの調査・診断が必要です。

以下、少し列挙してみますと・・・・
☆経営的に総額人件費は適切であるかどうか?
☆企業規模に応じて諸規定が整備されているか?
☆人的評価の側面から見て伸びしろ、成長性はあるか?
☆組織図は企業の状態に応じて適切な配置になっているか?
☆会議体系の現状と機能しているかどうか?
☆評価制度における人事考課のあり方とキャリアプランの有無?

人事労務問題に関しては数値では表せない部分もかなりあります。諸規定が整備されたからと言って事業が軌道に乗るものでもないです。

また過去の分析よりも現在の精査を行い未来に夢が持てるようにデザインすることも大事です。

ところが言葉とは裏腹に、実際行っていることは泥臭いことが多いです。従業員アンケートや個人面談です。これをやらないと膿が出ません。風通しをよくすることをまず考えています。

お聞きするといろんな意見が出てきます。ただし、すべて実施することはできません。建設的な意見を中心にまとめ、PT会議で図ります。

出てきた意見をどう活かすか?それが大きな鍵です。理想とする形に持って行くことは簡単ですが、従業員の成長スピードに合わせながら負荷のかからないように慎重に社内改革を進める必要があります。

そうしないと、改革派の人がやって来た!と噂が飛び交います。
会社はこれからきつくなるとか、人員整理がはじまるのではと不安要素ばかりが出てきます。

本に書いてあることと現実とでは少し差があると思います。経営面での難しい言葉よりも会社や従業員が今後どうあるべきなのか、膝詰めで話し合うことが大切だと考えています。

その出口さえ見つかれば、書面に落とし込むことは簡単です。
皆が理解して、同じ方向に進むことが大事です。仕組みやルールづくりだけではない、従業員の生の声をどう改革に結び付けて行くか、それができて初めてプロの仕事だと思います。

膿は隠さず、一旦すべて出すこと。そこからしか出口は見つからないような気がします。