どちらのホテル・旅館も共通経費が大きい(維持費が大きい)のが特徴です。そのため、なかなか利益が出ません。低価格のビジネスホテルが比較的利益を出しやすいのもうなずけます。

庭・風呂の施設が有効活用できているでしょうか?その施設を維持するための経費を補うためには、2つの方向性があります。

単価を上げるか?稼働率を上げるか?

しかし、今のこのご時世で単価を上げることはできないでしょう。
そうすると答えは稼働率を上げるしかないです。

例えばお風呂の場合、外来客を対象にお考えのところがほとんどです。初期費用よりも意外とランニングコストや維持費がかかります。外来のお客様だけではもったいないくらいです。

当然、ホテルや旅館の方々は、「うちの顔ですから・・・」という答えが返ってきます。しかし、稼ぐ仕掛けを実践していかないと宝の持ち腐れです。利益を食うだけになってしまいます。

このお風呂の場合など、地元利用をもっと増やすべきです。地元に還元していかないとビジネスはうまく行かないと言われます。地元客が増えれば必然的に宴会需要も伸びます。

それと、自社を助けていただいている関係企業先の方に積極的に使っていただくのはどうでしょうか。例えば、お付き合い先のタクシー会社の運転手の方々に、空き時間は無料でお使いいただいたり、ご家族をご案内したりと、まず使っていただく算段を考えないといけません。

まずは無料でも良いと思います。一度でも利用していただくことが大切です。そこから先はどう次の売上につなげていくかです。

固定概念で外来の方だけに売ろうなんてことをしていたらたいへんです。景気も悪くなっています。地元利用をどう増やしていくか、それが
大きな鍵のような気がします。

そうするとまた一つ大きな課題が出てきます。それは、地元営業の強化です。
エージェントや企業回りはされていますが、意外と地元営業は力が入っていないようです。

どうもそこからまず立て直す必要があるような気がします。わざわざ遠くからよりも足元を固める方が先です。

人がざわざわいると、なぜか人が集まるようになるものです。
稼働率よりも利用率を上げることです

ついつい稼働率上げ、売上や利益を伸ばそうとされますが、それ以前にこの施設利用率を上げることを考えないと裾野は広がらないと思います。